南青山の岡本太郎記念館(港区南青山6、TEL 03-3406-0801)で6月27日、企画展「岡本太郎・布と遊ぶ」が始まった。
「生活環境そのものが芸術でなければならない」という岡本太郎の意思を、テキスタイルデザインを通じて紹介する同展。
「岡本芸術」がデザインと出合ったのは1951(昭和26)年。ファッションモデルの左胸に、赤い絵の具で染めた自分の手を押しつけた瞬間だったという。純白のイブニングドレスが手形で彩られていき、ドレスという実用物がオブジェとしての芸術になった。その際、テキスタイルに興味をもった岡本は「布と遊ぶ」ようになったという。
会場にはこいのぼりや着物、帯、シャツ、ネクタイ、ハンカチ、スカーフ、じゅうたんなど約50点を展示する。「芸術とは額縁に入れてありがたいと拝むようなものではない。何でもない暮らしの中に息づくべきものだ。そう考えた岡本太郎の芸術観がふに落ちると思う」と平野暁臣館長。
期間中、展示作品の解説を交えたギャラリートークも行う。開館時間は10時~18時(入館は30分前まで)。入館料は、一般=600円、小学生=300円ほか。火曜休館(火曜が祝日の場合は開館)。10月28日まで。