「Bunkamuraオーチャードホール」（渋谷区道玄坂2）で6月14日、東急グループがブランドプロモーション活動の一環として開催しているコンサート「TOKYU MUSIC LIVE」の初日公演が行われた。

　今年で4回目を迎える同コンサートは、毎回さまざまな音楽ジャンルで活動する人をプロデューサーに迎え、「音楽の新たな楽しみ方」を提案している。今年のプロデューサーは、テレビ番組のテーマ曲や2010年上海万博「日本館」の音楽監督などを手掛けている作曲家の服部隆之さん。管弦楽は東京フィルハーモニー交響楽団、合唱は東京混成合唱団。「ポップスもミュージカル曲も、服部流」と題し、2日開催する。

　初日となるこの日、華やかな雰囲気のドラマ「王様のレストラン」のテーマ曲で幕開け。服部さんは「好きなことを存分にやらせていただこうと思う」とあいさつ。「行ってみたい世界遺産を思い浮かべて聴いてください」と告げ披露したのは、テレビ番組「THE 世界遺産」のテーマ曲「Les enfants de la Terre～地球のこどもたち～」。同曲がバイオリンをフィーチャーした曲であることからゲストにバイオリニスト奥村愛さんを迎えたほか、舞台背面に服部さんが好きだというモンサンミッシェルをはじめ、タージ・マハル、マチュピチュなど世界遺産の写真を投影し壮大な雰囲気を演出した。

　楽曲のアレンジについて、服部さんは「ドレミファソラシド」の音階を使って解説した後、ピアノをフィーチャーしアレンジした福山雅治さんの「桜坂」を演奏。東京混声合唱団を迎えた「メインテーマ・オブ・華麗なる一族」で1部は終了。

　2部にはゲストボーカルとしてシンガー・ソングライターの山崎まさよしさんが登場。「長い付き合い」だという2人は、2005年のNHK紅白歌合戦で共演した際のエピソード、先月の「金環日食」などトークを繰り広げた。その後、「やわかい月」「On more time, One more chance」など4曲を披露。再び奥村さんを迎え、渋谷ヒカリエ（渋谷2）に7月、「東急シアターオーブ」が開業することにちなみ、「美女と野獣」「ダンシングクイーン」などミュージカルメドレーを展開した。

　最後は「絶対に歌ってください」と、来場者にも「プロデューサー命令」を下し、山崎さん、奥村さんなど参加者全員で奏でた「上を向いて歩こう」で幕を閉じた。