翌日にオープンを控えた「ローソン」と「HMV」が一体になった「ローソンHMV表参道店」(渋谷区神宮前4、TEL 03-5785-2860)の内部が5月14日、報道陣に公開された。
コンビニエンスストアにCD・DVDショップを併設した新業態として出店する同店。経営は、ローソン(品川区)のフランチャイズに加盟するかたちで、100%子会社のローソンHMVエンタテイメント(同)が手掛ける。店員は黒地にピンクを取り入れたHMVのポロシャツを着用。日中は5~6人が勤務する予定で、両店のレジを担当できるようにする。
店舗面積は139.58平方メートル。ローソン店舗部分は122.54平方メートルで、HMVコーナーは17.04平方メートル。HMVは、昨年4月に「あべのキューズモール」に1号店を出店した小型店舗「HMV SPOT」の2号店兼関東初の店舗となる。フロアは自由に行き来できるが、レジは別(ローソン=4台、HMV=1台)。ファサード店内ともに白を基調にしており、夜間にはファサードをライトアップする。
ローソンでは「HMVとの一体感」をイメージし、店内レジ裏にメタルを取り入れたサインを掲出。HMV SPOTは最近のHMV店舗で導入している白をベースにしたデザインを採用するほか、通常のHMV同様、試聴機(8台)や検索端末「HMV KIOSK」(1台)も備える。
ローソン部分では、小ぶりの弁当や菓子、スイーツなど20~30代女性を意識した商品を幅広くそろえ全体で約3000アイテムを、HMV SPOTでは約240タイトルを、それぞれそろえる。ローソンでは今後、アーティストグッズや音楽雑誌などエンターテインメントグッズを強化していく予定。HMV SPOTではCD・DVDの新譜を中心に扱い、店頭予約やモバイルなどで注文した商品の店頭受け取りなどにも対応。商品は、J-POP、K-POP、洋楽、店舗独自の「お薦めアイテム」、DVD・Blu-rayの5ジャンルで陳列するほか、ボックスで覆って展示し、購入希望客はそばに用意する商品タグをレジに持参することで購入することができる。
コンビニにHMVを併設することで「女性やカップルの来店が増えるのでは」とし、「(普通の)コンビニの滞在時間は約2分半だが、(当店では)試聴などができるので、滞在時間が延びてコンビニ側の客単価がどうなるか」と、同社取締役・新規事業開発本部本部長・営業推進部部長の大野誠一さんは期待を寄せる。
「ローソンチケットなどは行ってきたが、物販でも融合していくことで『エンタメコンビニ』をかたちにしていく」とし、「居住されている方、周辺のショップなどで勤務している方々に日常的にご利用いただければ。表参道・原宿エリアは修学旅行など観光で訪れる人も多いので、スポットの一つになれば」と話す。
同社は来年、横浜エリアのショッピングモール内にナチュラルローソンとのコラボで2号店を出店予定で、将来的には駅周辺やエキナカなどで全国展開も検討している。24時間営業(HMV SPOTは10時~23時、オープン初日は7時~)。