シアター・イメージフォーラム(渋谷区渋谷2、TEL 03-5766-0114)で3月31日から、現代美術家・杉本博司さんを追ったドキュメンタリー「はじまりの記憶 杉本博司」がモーニング・レイトショー公開される。
1948(昭和23)年東京生まれの杉本さんは立教大学経済学部を卒業後、ロサンジェルスのアートセンター・カレッジ・オブ・デザインで写真を学んだ。代表作は自然史博物館のジオラマを撮影した「ジオラマ」シリーズ(1976年~)、全米の映画館などで撮影した「劇場」シリーズ(同)、世界各地の海を同じ手法で撮影した「海景」シリーズ(1980年~)など。「ベネッセアートサイト直島」の護王神社再生プロジェクト(1999年~2002年)にも携わった。紫綬褒章(2010年)、ハッセルブラッド国際写真賞(2001年)など国内外で受章・賞している。作品はメトロポリタン美術館(ニューヨーク)東京国立近代美術館などに収蔵されている。1974(昭和49)年からニューヨークに在住。
日本をはじめニューヨークや南仏、シドニーなど各地での杉本さんの創作活動の現場に密着したドキュメンタリー。2010年「ノンフィクションW『はじまりの記憶 現代美術作家・杉本博司』」(WOWOW)として放送された映像に新撮を加えた映画版として公開する。メガホンをとったのは中村佑子監督。音楽は音楽家・渋谷慶一郎さんが、ナレーションは女優・寺島しのぶさんが、それぞれ担当。建築家・安藤忠雄さん、狂言師・野村萬斎さんらも出演している。
期間中、トークイベントも実施。中村監督が聞き手となり、杉本さん(31日、21時の回上映前)や美術史家・山下裕二さん(4月7日、同上映後)、モデル・KIKIさん(同月14日、同)、渋谷さん(同月21日、同上映前)などをゲストに招く。
鑑賞料は、当日一般=1,500円、大学・専門学生=1,200円、シニア・会員=1,000円。同日から原美術館(品川区)では展覧会「杉本博司 ハダカから被服へ」が開催される。7月1日まで。