中目黒の古書店「dessin（デッサン）」（目黒区東山１、TEL 03-3710-2310）で現在、ロシア絵本の展示・即売会「ふぉりくろーるのロシア絵本展」が開催されている。

棚にディスプレーされた絵本の表紙

　「ふぉりくろーる」はロシアがソ連と呼ばれていたころに出版された絵本を中心に販売しているネットショップ。今回、同店がセレクトしたソ連時代の絵本400点以上を展示・販売する。

　絵本は国内でも知られる「てぶくろ」（エフゲーニ・ラチョフ画）、「3びきのくま」（ユーリー・ヴァスネツォフ画）、「おおきなかぶ」（エフゲーニ・チャルーシンほか画）などの原書版（1,800円～）ほか、現在では「数少ない」リトグラフ印刷の「せむしの子馬」ポストカード（ユーリー・ヴァスネツォフ画、7,500円）、1920年代の作品の復刻版「サーカス」（ウラジーミル・レーベジェフ画、3,500円）など。

　ソ連時代の絵本について、ふぉりくろーるの村上克之さんと村上麻衣子さんは「自由で奔放なイメージの飛翔や鮮やかな色彩、印刷の風合いやザラっとした味わいのある紙質など、ほかに代えがたい魅力に満ちている。時と場所を隔てて今の私たちが手に取っても、懐かしさ、誰しもが子ども時代に世界に対して抱いていた夢や恐れを思い起こさせずにはいられない」と話す。「今ではロシアでも手に入りにくくなったこれらの絵本が、ロシアのいろいろな街から、さまざまな人の手を経て集まった。この機会に実際に手に取ってロシア絵本を直接感じてほしい」とも。

　デッサンは渋谷の古書店「東塔堂」（鶯谷町）の姉妹店として昨年10月にオープン。絵本や画集、写真集など、絵と写真を中心とした古書を扱っており、店舗奥がギャラリースペースになっている。期間中、東塔堂でもロシア絵本を扱う。

　営業時間は12時～20時。火曜定休。3月18日まで。