西武渋谷店(渋谷区宇田川町)A館7階特設会場などで2月16日、シンガポール出身の写真家レスリー・キーさんの写真展「POWER PEOPLE by Leslie Kee」が始まった。
パトリシア・フィールドさんら15人を被写体にした写真が並ぶ場内
今月15日から全館を通じて開催している、NYをテーマにしたアート・食・モードのフェア「POWER PEOPLE @ New York」の特別企画。フェアでは、30年以上ドラマーとして活動してきたクッキーパティシエのラルフ・ロールさんのクッキーブランド「THE Soul Snacks」などのフード、コスチュームアクセサリーブランド「KENNETH JAY LANE」などの雑貨などを紹介している。
1971年シンガポール生まれのレスリー・キーさん。東京を拠点に国内外のファッション誌や広告、CDジャケットなど幅広く活動。スマトラ沖地震チャリティー写真集「SUPER STARS」、東京で「活躍」する1000人を撮影した写真集「SUPER TOKYO」の刊行。昨年には東日本大震災チャリティー写真集「TIFFANY supports "LOVE & HOPE" by Leslie Kee」を発売・展覧会を開催するなどチャリティー活動にも精力的に取り組んでいる。
今回、「日本を元気にしたい、パワフルなNYの元気を届けたい」という思いから、NYを中心に活動する人物15人をレスリーさんがセレクト。「静と動」をテーマに昨年12月に撮影した写真約70点を展示するほか、撮影時のメーキング画像、レスリーさんのインタビュー映像を流す。写真は5階・3階の連絡通路やB館1階パブリックスペースなどにも展示。
被写体となったのは、「セックス・アンド・ザ・シティ」などの衣装を手掛けたことで知られるファションスタイリストのパトリシア・フィールドさん、ロールさん、フォトグラファーのライアン・マッギンリーさん、モデルや空手教師などで活動するセイジョウ・イマザキさん、シンガーのディーヴァ・ニケンジェさん、ファッションエディターでブロガーのミーシャ・ジャネットさん、タップダンサーのカズノリ・クマガイ(熊谷和徳)さんなど。
モデルやアーティストだけでなく、料理人など「アメリカンドリームを持っている人たち」を被写体に選んだという同展。緊張したのはパトリシア・フィールドさんだったというが、「実現できてうれしかった」と振り返るレスリーさん。「アメリカには4年しか住んでいなかったが、(ニューヨーカーの)前向きな気持ちが好き。(同展を見た)日本の方たちが大きな夢を持ってくれたら。日本は素晴らしい国だと思っている。平和主義がもっと平和主義になれば。大変な日本を、仕事などを通じて(一緒に)素晴らしい日本を作っていければ」とも。被写体にもなったロールさんは「被写体の中身を表現するのが上手。彼(レスリーさん)のイマジネーションに感動した」と振り返り、「自分を信じて、できないという考えは省いて。信じれば何でもできる」とメッセージを送る。
18年前、同館で開催された松任谷由美さんの展覧会を見たというレスリーさんは「まさか同じところで開くとは思っていなかった。(同館で)開催できるのは一つの大きな夢がかなった」と喜びを表す。レスリーさんは今月25日~27日、表参道ヒルズ(神宮前4)で赤西仁さんを撮り下ろした写真展の開催も控えている。
会場内にはレスリーさんプロデュース、チームラボ(文京区)とコラボレーションしたフォトスタジオも登場。サイネージの前に立ち撮影ボタンを押すと自動で撮影が始まり、モノクローム写真に加工されポスターになった画像が、自動でレスリーさんの特設フェイスブックにアップロードされる。
開催時間は10時~21時(日曜・祝日は20時まで、最終日は18時まで)。入場料は500円(高校生以下無料)。今月27日まで。