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渋谷で「林忠彦写真展 紫煙と文士たち」-太宰治ら文士59人とたばこ

銀座のバー「ルパン」で撮影された太宰治。右手にたばこを持っている©林忠彦作品研究室

銀座のバー「ルパン」で撮影された太宰治。右手にたばこを持っている©林忠彦作品研究室

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 たばこと塩の博物館(渋谷区神南1、TEL 03-3476-2041)で現在、「林忠彦写真展 紫煙と文士たち」が開催されている。

愛煙家で日に30~40本のピースを吸ったという三島由紀夫

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 写真家・林忠彦(1918-1990)は戦前から報道・宣伝写真のカメラマンとして活動し、終戦後は混乱期の街頭や、そこに「たくましく」生きる人々を捉えた写真を撮影。1946(昭和21)年、銀座のバー「ルパン」で小説家・織田作之助や太宰治を撮影したことをきっかけに、文士のポートレートを撮り続けるようになった。

 同展では、代表作とも言える文士のポートレート写真から、人物と共にたばこを写した作品約80点を紹介する。そこに写るのは織田・太宰のほか、坂口安吾、三島由紀夫、川端康成、柴田錬三郎、松本清張、司馬遼太郎、北杜夫など59人。エントランスには、太宰の引き伸ばし写真と記念撮影ができるスペースも用意した。

 期間中、「渋谷戦後物語」(2月4日)、「戦中・戦後のたばこ事情」(3月11日)などの関連講演会を開くほか、館内1階視聴覚ホールでは、映画「伊豆の踊子」(1963年)、「潮騒」(1964年)も上映する。各日14時から。いずれも参加無料(入館料は必要)。定員は先着80人。詳細は同館ホームページで確認できる。

 同館広報担当の袰地由美子さんは「『当館ならでは』の切り口ということで、『紫煙と文士たち』が今回のテーマ。しかし、たばこが写し込まれた写真を『頑張って』探したというものではなく、作家がたばこを吸っていたり、机などに置かれていたりする写真が、もともととても多かった」と話す。「林忠彦が作家との交流の中で捉えた表情に注目してほしい。写真から伝わるそれぞれの作家の個性、時代の雰囲気を味わっていただきたい。写真に添えられた述懐も本当に興味深いので、写真といっしょにお読みいただければ」とも。

 開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜休館。入場料は、大人=100円、小・中・高校生=50円ほか。3月18日まで。

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