複合商業施設「代官山T-SITE」(渋谷区猿楽町)に11月25日、「おとなコンビニ研究所」のフラッグシップショップ「ファミリーマート代官山店」(TEL 03-5728-2341)がオープンした。経営はファミリーマート(豊島区)。
昨年9月に発足した「おとなコンビニ研究所」は、50~65歳を「フォーカスターゲット=大人」と位置付け、「新たな『大人』のライフスタイル・文化を創造」するネットワーク「クラブ・ウィルビー」(港区南青山2)協力の下、「おとな文化」の研究・創造・提案を行っている。
店舗面積は約41坪。イートインスペースとして7席を用意。床はムク材のフローリング、壁やカウンター、商品陳列棚、イートインスペースにも木目を採用するなど、内装はブラウン系で統一。照明はLEDライトとペンダントライト(つり下げ式の照明)を併用し「柔らかな光」を演出。「長居したくなるような落ち着いた店舗空間」に仕上げた。
「既存の商品カテゴリーのブラッシュアップ」「『おとな』の好奇心・消費意欲をくすぐる品ぞろえ」をコンセプトにした品ぞろえは約2600アイテム。うち約700アイテムは同店のみで扱う商品「代官山セレクト」。「スペシャリテ・フレーズ」(420円)、「スペシャリテ・宇治」(400円)などの手作りチルドデザート、フローズンチルドタイプのデザートでは、ブルーベリークリームチーズ、マンハッタンスウィートチョコレートなどを用意する「ウーピーパイ」(各250円)などを用意。既存の商品に高級素材を使ったり、付加価値を付けたりして「おとな向けブランド」にアレンジする。
国産原料にこだわった生ハム、有機食材を使ったしょうゆなどの調味料、ヨーロッパの輸入菓子、輸入飲料、輸入アイス、各国のワイン57種類、ウイスキー14種類、輸入ビール、無添加せっけん、「高級」ティッシュ、「高級」ペットフードなど各カテゴリーでも「プレミアム商品」もそろえる。商品単価は既存のファミリーマートより1割弱高いという。
ほかにも、環境3R+R(リスペクト)のコンセプトに基づき開発された、ウォールマグ(1,360円)や舞ボトル(1,370円)などノーベル平和賞受賞者で元ケニア副環境相のワンガリ・マータイが提唱する「MOTTAINAI」キャンペーンオリジナル商品、フェアトレード&エコロジーをコンセプトにしたブランド「People Tree」のオリジナル商品、「有機ハイビスカスティー」(25グラム、630円)、「フェアトレードチョコレートオーガニックビター」(50グラム、290円)なども扱う。
12月31日まで、パッケージに「おとなコンビニ研究所」のロゴマークが貼付された商品を購入すると、税込み価格の3%を、開発途上国の飢餓と先進国の肥満や生活習慣病の解消に取り組む「TABLE FOR TWO」事務局を通じて支援先に寄付される企画も展開している。
同社広報・IR部広報グループ大月新介さんは「普段の何気ないコンビニだが、大人世代に向けた生活提案を行っていければ。(ターゲット層の)厳しい目を持った人に受け入れてもらえれば、他の世代の方にもしっかりした店だと感じていただけると思う。まずはお越しいただければ」と話す。
代官山T-SITEは「TSUTAYA」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(恵比寿南3)が手掛ける商業施設で、3000坪を超える敷地内に次世代TSUTAYA「蔦屋書店」やカフェ・バー、カメラ店、電動自転車店などが出店している。
24時間営業。今後、同店で売れ行きのいい商品は他店でも取り扱うなどの展開も検討している。