渋谷パルコ・パート1（渋谷区宇田川町）地下1階に9月15日、自主編集ショップ「once A month」（TEL03-3477-5700）がオープンした。

　パルコ（神泉町）がテナントビジネスを展開する中、メーカーが小型化しテナント出店が減ってきていることやセレクトショップが商品を縮小し卸中心のメーカーや作家が商品・作品を販売する場所が減ってきていることから「クリエーション力のある若手作家」「小粒ながらキラッと光るメーカー」「季節が限定される旬の商材」をマーケットに提案し販売する場所、メーカー・作家と消費者が「触れ合える場所」として企画した。昨年3月の福岡パルコ開業時、1号店を出店した。

　クリエーティブ・ディレクション事務所「method」社長の山田遊さんやアッシュ・ペー・フランス「場と間」ディレクターの馬場雅人さん、ファッションブランド「MINOTAURO」ディレクターの泉栄一さんの3人をディレクターに迎え、福岡では月1回「季節のテーマ」で「編集」してきたが、渋谷では「二倍速」をコンセプトに月2回、作家・デザインをテーマにショップ内容を入れ替えていく。店舗面積は約13坪。「ギャラリーとショプの中間」という位置付けで、白を基調にした空間に仕上げた。

　現在「アーバンアウトドア」と題し、泉さんが「現代の都市生活をドライブする高度かつ洗礼された」アウトドアスタイルを提案。JAXA（宇宙開発機構）とのタイアップウエアやロンドンを拠点とするアーティストでデザイナー、ザッキー・キャリフさんのダウンベスト（3万7,800円）、グローブ（1万3,500円）、メキシカンハンモック専門店「the hammock」（横浜市金沢区）の」ハンモック（7,500円～1万5,500円）、小物置きや果物籠などに使えるハンモックのミニチュア版（1,800円）、カナダのシューズブランド「native」の「FITZSIMMONS」（8,820円）などをそろえる。10月2日まで。

　10月4日～16日には、今秋デビューのダウンウエアブランド「YOSOOU（よそおう）」のファミリーウエアを中心に紹介。同18日～11月3日には、「キノコ」をテーマに新進気鋭の女性作家・アーティストが手掛けた作品を販売。今後、主要都市のパルコにも出店予定で、各地で「支持を得ている」「強くプッシュしていきたい」商品や作品を渋谷で販売していくほか、「渋谷、東京発」のアイテムも取り入れていく予定。

　同社ストアプランニング部の平松有吾さんは「作り手側の方も多いと思うので、渋谷に来ている業界の人や作家さんたちが『置いてほしい』と思うような、みんなが参加できる店として、新しい作家さんたちと新しい商品を作っていきたい。情報の集まる場所であり、発信する場所になれば」とし、「パルコに（テナントとして）出店するブランドが生まれるようインキュベーションできれば」と話す。

　営業時間は10時～21時。