恵比寿の複合アート施設「NADiff A/P/A/R/T(ナディッフ・アパート)」(渋谷区恵比寿1、TEL 03-3446-4980)地下1階「NADiff gallery」で7月7日、日本全国から現代アートを集めた「全国アート物産展」が始まった。
ナディッフ・アパートの3周年を記念した同企画。表参道に店を構えていたアート書店「ナディフ」を前身とする同施設は2008年7月7日、現在の場所へ拠点を移した。
同ギャラリーでキュレーター経験を積み独立したisland JAPAN代表の伊藤悠さんら初期メンバーが企画に参画した同展。全国で創作活動をするアーティストに呼び掛け、各地から集めた作品やグッズを「アート物産」として展示・販売する。
出品者は、最近双子が生まれ、子どもをモチーフに2枚の火山の絵を出品した鹿児島在住の浦田琴恵さん、風呂の残り湯を固めたゼラチンをジュエリーに見立て盆栽にディスプレーする水川千春さん、「うまい棒」に仏を彫刻した岐阜出身の河地貢士さん、婚姻届に「絶望」というはんこを押して自画像を描く安東和之さんなどアーティスト・団体約50組。延べ出品数は100点を超える。
全ての展示作品・グッズにはアーティスト名、出身地、作品に込めた思いや願い事を書き込んだ短冊が付く。会場の壁面には、各アーティストの出身地をマッピングした大きな日本地図を掲出し、全国各地から現代アート作品が数多く集まったことを視覚的に表現する。販売価格は1点300円~3万円程度。
初日となった7日、国分寺のアートスペース「mograg garage (モグラグガレージ)」が推薦する沖沖.さん、ICHASUさん、齋藤祐平さんによるライブペイントのほか、遠藤一郎さんの宣誓パフォーマンス、はまぐちさくらこさんと快快さんの紙芝居、高須賀千江子さんのダンス、川染喜弘さん、ハルコさんのライブなどが披露され、同施設3周年を盛り上げた。伊藤さんは「七夕の日、皆が集まって楽しめる一年に一度の恒例企画にできれば。この展示を通して日本を明るく元気にしたい」と話す。
営業時間は12時~20時。月曜定休。今月31日まで。