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環境運動家の実録映画「セヴァンの地球のなおし方」、渋谷で先行公開

環境運動家セヴァン・カリス=スズキさんの活動を中心に日仏で「傷ついた地球と向かい続ける」人たちの姿を追った「セヴァンの地球のなおし方」より

環境運動家セヴァン・カリス=スズキさんの活動を中心に日仏で「傷ついた地球と向かい続ける」人たちの姿を追った「セヴァンの地球のなおし方」より

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 東京都写真美術館ホール(恵比寿ガーデンプレイス内、TEL 03-3280-0099)、渋谷「アップリンク」(渋谷区宇田川町)で6月25日から、日本とフランスで「傷ついた地球と向かい続ける」人たちの姿を追ったドキュメンタリー「セヴァンの地球のなおし方」が公開されている。

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 環境運動家・講師・テレビキャスターとして活動するセヴァン・カリス=スズキさんは、1992年にリオデジャネイロで開催された地球サミットで「どうやって直すかわからないものを、壊し続けるのはもうやめてください」と、当時12歳ながら大人たちに訴えた。そのスピーチから来年で20年。現在妊娠中のセヴァンさんは未来の子どもたちのために環境活動を続けている。

 同作では、セヴァンさんの現在の活動を中心に、町の子どもたち270人のために有機野菜を育てている福井県今立郡池田町の農家の女性161人や、13歳ながらサメの乱獲反対を訴えているオンディーヌ・エリオットさんなど、日本とフランスで森林伐採や魚などの乱獲、地球温暖化、原発事故などで「傷ついた地球と向き合い続ける」人たちの姿を追った。

 1979年カナダ・バンクーバー生まれのセヴァンさん。8歳の時に訪れたアマゾンで森が燃やされている光景にショックを受け、「何かをしなければ」という思いに駆られ、4人のクラスメートと「子ども環境活動」という学習クラブを始める。1992年、12歳のときに、同クラブの仲間と資金を集め、リオデジャネイロで開催された地球サミットへ出席し、スピーチを行った。その後、各国の国際会議や学校に招かれ講演を行ったほか、1997年にはゴルバチョフ総書記(当時)より国連「地球憲章」の起草委員に任命された。2002年には初の来日を果たし講演ツアーを行い、2003年・2007年にはNGO「ナマケモノ倶楽部」と国内で環境キャンペーンを行った。現在はカナダのハイダグワイ(クイーンシャーロット島)に暮らし環境活動を続けている。

 メガホンを取ったのはジャン=ポール・ジョー監督。国立ルイ・リュミエール大学卒業後、1979年より監督としてテレビ番組の制作を手掛ける。1984年の仏・大手ケーブル放送局「Canal+」設立当初から、主なスポーツ番組の制作と中継を担当。1992年には自身の制作会社J+B Sequencesを設立し、「羊飼いの季節」「マレーヌとオレロンの季節」などのドキュメンタリーを制作。2004年には、自身が結腸ガンを患ったことを機に、「食」という生きるための必須行為を取り巻く事象を振り返り、前作「未来の食卓」(2009年)を制作。同作の続編となる本作、さらにその続編でGMO(遺伝子組み換え)についてのドキュメンタリー(予定)を日本やキューバ、フランスなどで制作中だという。

 東京都写真美術館ホールでの上映は8月12日まで。

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