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初台のカフェで「手作り本フェア」-クリエーター30人の多彩な作品を販売

カフェの壁面や本棚の上などに各作品を展示している

カフェの壁面や本棚の上などに各作品を展示している

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 渋谷・初台のブックカフェギャラリー「MOTOYA」(渋谷区初台2、TEL 03-6362-2082)で現在、クリエーター約30人の手作り本を展示・販売する「手づくり本フェアVol.3」が開催されている。

おおくぼゆみこさんの「Peepshow Tunnel Book『Boy meets girl』」

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 2008年にオープンした同店が1周年を迎える際に「何か企画を」と考え、2009年から毎年6月に開いている同企画。同店で個展を開いた人や知り合いのアーティスト、オーナー本屋暁子さん選定のアーティストに声を掛けているほか、毎年「チャレンジ枠」として、本好きな人や本作りをしてみたい人なども参加している。

 今回、植物に関連した著書出版や、イラストレーターとして活動するエノコロさんや製本作家・都筑晶絵さんとブックデザイナー・山元伸子さんの2人によるリトルプレス「ananas press」、イラストレーターあべちほさん、しょうじしずかさん、山口マオさん、写真家・中野愛子さん、パラパラ漫画家・tamaxさん、豆本作家どーる・HONOKAさん、ベルリンを拠点に活動中のギタリストでプロデューサーのKOHKIさんなど30人が出品。写真集や絵本、豆本、エッセー、「オブジェ的な」本などを同店カフェスペースで展示する。

 写真家・太田潤さんは、東日本大震災が発生した3月の写真を集積した「200-300 people on the shore」(2,800円)を制作。震災後の東京の様子や救援物資を届けに行った際に撮影した仙台の様子などを、3月下旬・震災後数日間・震災当日・3月上旬の4つのパートで構成し、時系列逆に配置した。編集や製本にこだわって作られた同書は折り加工を多用し、ページごとに異なった展開をする「パズルのような製本」に仕上げた。

 版画家でイラストレーターの橋本尚美さんは、ドーナツとキャベツ、掃除、読書が好きな一人暮らしの主婦・カルメラさんの物語「カルメラさん」シリーズ(1,000円~)を出品。豆本作家でイラストレーターのおおくぼゆみこさんは、5月同店ギャラリーで個展を行った際の水彩画作品「Boy meets girl」を19世紀ごろからヨーロッパにある「のぞきからくり絵本」仕立てにした「Peepshow Tunnel Book『Boy meets girl』」(2,800円)。一番手前にある穴から中をのぞくと「遠近感のある光景」が見られる。

 「年齢も職業もスタイルもキャリアもさまざまな方たちが参加している。それぞれ自分の得意な分野で作られ、幅広いジャンルのアートブックともいえる作品がそろっているのが、飽きることのない当展の魅力」とし、「カフェでの展示なので、ゆっくりとお茶をしながら実際に手に取って、日常的なアートの時間と空間を楽しんでいただければ」と本屋さん。「誰でも最低一冊はお気に入りを見つけられるのでは」とも。

 開催時間は13時~20時(最終日は17時まで)。入場無料(ただしカフェでの展示のため要オーダー)。今月26日まで。

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