東京急行電鉄(渋谷区南平台町)は5月25日、渋谷駅東口で建設工事が進む超高層複合ビル「渋谷ヒカリエ」の8階にクリエーティブの新拠点となる複合スペース「8/(はち)」を展開すると発表した。
同スペースにはディアンドデパートメント(世田谷区)、小山登美夫ギャラリー(江東区)、コクヨファニチャー(大阪市東成区)、アートフロントギャラリー(猿楽町)の参加が決定し、アートギャラリー、ワークスペース、カフェなどが複合する新たな文化発信の拠点を目指す。
フロア面積は約2,000平方メートルで、各参加企業が運営元となって全体を7つのスペースで構成。ディアンドデパートメント会長でトラベルガイドブック「d design travel」編集長のナガオカケンメイさんがディレクションする「NIPPON VISION GALLERY」では、47卓のテーブルを舞台に、毎回異なるテーマで47都道府県から選んだ地域のデザインアイテムを展示。併設ショップでは展示に関連した商品や、「リアルな需要に即した」工芸日用品を販売する。
小山登美夫ギャラリーが運営する「HIKARIE ART GALLERY」では、日本の美術界をけん引する小山さんの独自の目線でセレクトした現代美術をはじめ、近代美術や工芸、古美術など「注目すべき」アートを展示する。
アートフロントギャラリーが運営する「HIKARIE SPACE 1/2/3」は3つのスペースを開設し、国内外のアーティストの展覧会を2週間単位で入れ替えながら開催。工芸やファッション、デジタルコンテンツなど「新しい領域」の作品も紹介し、「アート全体を捉えたポータルスペース」を目指すという。
3つのギャラリースペースに加え、オープンオフィス「WORK SPACE」(運営=コクヨファニチャー)や、全面ガラス張りで渋谷の街が一望できる「カフェ」(同=ディアンドデパートメント)を併設。フロア中央に位置する約170平方メートルの多目的スペース「コート」(同=東急電鉄)では、デザインやアートの展示、ワークショップ、ショートムービーの上映、レセプションパーティーなど、作り手と使い手、個人と社会、地域と東京など「リアルな交流の場」として利用していくという。
「渋谷ヒカリエ」の開業は2012年春を予定。