渋谷・円山町にある楕円(だえん)形建築「ナチュラルエリップス」で5月1日、建築物と声を「同期」させるワークショップ「クラヤミノtones アーキテクチャーII」が開催される。
ドイツで生まれた暗闇エンターテインメント「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」を体験した「暗闇プロデューサー」たむらひろしさんが「日本オリジナルでできないか」と考案したのが「クラヤミノtones」。「五感を意識して遮断・刺激する体験」「脳に新鮮な刺激を与える体験」をコンセプトにしたワークショップを展開し人材育成を行うBF.REC(中野区)が主催する。
暗闇の中で参加者全員が声を出すことで、「倍音発声(ホーメイ、ホーミー)がうまくなる」「呼吸が深くなり高血圧の予防につながれば」と企画したもので、声と呼吸を中心とした企業向けのプログラムなども展開。これまでのイベント参加者は6~7割が女性。20代後半~40代を中心に、男性は70代などの参加者もいるという。
「アーキテクチャーII」は、暗闇の中で声を出し、手の感覚などで「建物を感じ」、イベント終了後に視覚による建物見学を行うもの。当日は余震などの恐れがあるため完全暗転にはせず、薄明かりの中アイマスクを着用し暗闇を演出する予定。
「暗闇=怖いというマイナスのイメージがあるかもしれないが、日常と違う空間で『こういう楽しみ方がある』と見えてくる面や再認識できる点もある」とたむらさん。東日本大震災後、「暗闇の中では助け合い=信頼関係がないといけない。人と人が関わり合い、他の人がいるということを認識するのが大事だということをあらためて感じた」とも。
開催時間は19時~21時(受け付けは開始10分前まで)。定員20人。参加費は3,000円。参加条件は16歳以上で、聴覚が良好の人。現在ホームページ上で受け付けている。当日は着脱しやすい靴での参加や飲料の持参を呼びかけている。