中目黒・目黒川沿いで4月9日、総合格闘家・秋山成勲さんや「ハレノヒ」ブランドで同エリアに3店の飲食店を展開するノスプロダクター(品川区)社長の小野坂直之さんらが中心となり、自転車で人力発電し桜並木をライトアップする企画が行われた。
東日本大震災を受け各地でイベントの自粛が続く中、この時期の恒例となっている「桜まつり」も中止になった。「東北の人々の事を考えると、当たり前の事のような風潮だという考え方は承知しており、理解もしている。電気を大量に使うイルミネーションを行わないという決定も当然。だが、このままでは復興へ、成長へ向けての試みが行えない」と考えた小野坂さんらが発起人となり、「電気を人力発電し桜をライトアップしたい」と「Team Edison」を結成し、「光れ!ニッポン!」をスローガンに同イベントを企画した。
当日、イベント会場となった広場には人力発電用の自転車を設置。一般参加者のほか、秋山さん、小野坂さん、趣旨に賛同して駆け付けたチュートリアル徳井義実さん、山本太郎さん、Def TechのMicro(マイクロ)さんらが自転車をこぎ、15時~19時の4時間で約300キロワットの電気を蓄電した。その後、蓄電された電気を使いLEDライト8灯で対岸の桜並木をライトアップ。会場や周辺にいた観客から「きれい」などの声が上がり、カメラに収めながら夜桜鑑賞を楽しんだ。
小野坂さんは「これまでの広告制作の経験なども踏まえ、(この企画を)瞬間的にひらめいた。お祭り騒ぎでなく、少し気持ちが上がるイベントになればと思い、1週間で開催までこぎ着けた。節電意識はもちろん、電気を作ることがこんなに大変だということも伝われば」と話す。
今後については、「桜前線とともにイベントも北上して開いていければ」とも。