南青山・外苑西通り近くに3月22日、エシカルジュエリーブランド「HASUNA（ハスナ）」初の直営店「HASUNA 南青山本店」（港区南青山4、TEL 03-6447-1764）がオープンした。経営はHASUNA（同）。

ミクロネシアで養殖された真珠を使う「ミクロネシアンコレクション」

　フェアトレード素材、リサイクル素材を使ったジュエリーを展開する同ブランドは2009年4月に設立。フェアトレード認可が下りた鉱山から仕入れたリサイクルゴールド・プラチナ、コロンビア産フェアトレードゴールドなどを使った「ブライダルジュエリー」と、ルワンダ産の牛の角やベリーズ産の貝殻などを使った「フェアトレードジュエリー」の2ラインを展開する。

　客層の中心は20～30代の女性。これまではオンラインショップのほか、期間限定店や催事などで販売してきた。今回、「お客さまと近くで『エシカル』の説明ができる場所を」と直営店を出店。近隣にドレス店、式場などブライダル関係の店などがあることなどから南青山エリアへの出店を決めた。

　店舗面積は約25平方メートル。壁面や床、什器などに間伐材を使用したほか、アンティークの置物などをディスプレー。「ジュエリーが映えるように」と「シックだが温かみのある内装」に仕上げた。

　セミオーダー、フルオーダーに対応するブライダルジュエリーは、宗教的に「清らかな力の象徴」とされているハスの開いた花やつぼみ、葉っぱをデザインした「Lotus」（12万2,850円～16万2,750円）や、表面にダイヤモンドダスト加工で天の川を表現し2本重ねると川がつながるようにデザインした「Milkyway」（11万250円～14万7,000円）など、海や宇宙、空などの「自然」をモチーフにしたデザインの商品をそろえる。

　フェアトレードジュエリーは、3つのコレクションを展開。ベリーズの自然や文化をテーマにした「ベリーズコレクション」は、地元の職人が研磨した白黒のまだら模様が特徴の貝「ウィクルス」を使ったネックレス（9,450円）やピアス（1万2,600円、mini＝1万500円）など。ルワンダのアトリエで技術を身につけた元ストリートチルドレンの青年たちが研磨しているオリジナルの牛の角を素材に使う「ルワンダコレクション」は、大ぶりな角を使った「ルワンダウーマン」（ピアス＝1万4,700円ほか）など。今夏からミクロネシアのポナペ島で現地の産業を活性化し、過疎化を防ぐ目的で養殖された真珠を使った「ミクロネシアンコレクション」も投入する予定。

　「当ブランドの考え方や現地の様子などもお話してストーリーを知っていただき、素材の魅力を伝えていけたら。共感していただき、さらにファンになっていただけるような店にしていきたい」と村松絵美店長。今後、ワークショップの開催も検討する。

　同ブランドでは現在、東日本大震災を受けチャリティーリングを制作している。「絆」をテーマに、リサイクルゴールドとシルバーを使ったリング2種を展開予定で、フリーアナウンサーの末吉里花さんやファッションジャーナリストの生駒芳子さん、2010 ミス・ユニバース・ジャパンの板井麻衣子さんらのメッセージをリングに彫り込む。中心価格はゴールド＝6万円前後、シルバー＝2万円前後。4月中旬発売予定。収益は全額復興支援のために寄付する。

　営業時間は11時～20時。水曜定休。