岡本太郎記念館(港区南青山6、TEL 03-3406-0801)で現在、岡本太郎生誕100年第1弾企画展「生命の樹」が開催されている。
1911(明治44)年2月生まれの岡本太郎の生誕100年を記念し展開される事業の一環として開催する同展。「生命の樹」は、1970(昭和45)年に開催された大阪万博で「太陽の塔」の内部展示として制作され、万博終了後には一部が撤去されたことから、現在では「完全な姿」は見ることができなくなっている。
今回、海洋堂(大阪府門真市)協力により、当時の20分の1スケール(高さ2.5メートル)で「再現」したモニュメントのほか、昨年12月に発見された「生命の樹」のデッサン(初公開)など40点を展示。期間中、毎月1回、ギャラリートークも開く。
生誕100年記念事業ではほかにも、作品集の出版やドラマ「TAROの塔」の放送、各地での企画展なども予定する。同事業ゼネラルプロデューサーの平野暁臣さんは「多くのアーティストや表現者がやりたくてもできないことを、太郎は身を持って体現してみせた。うそのない太郎の生き方が若者たちにまぶしく見えるのは当然だし、多くのクリエーターが太郎にあこがれる気持ちも痛いほど分かる」と岡本太郎の魅力について話し、「岡本と太郎は一つの壮大な宇宙。行けば行くほど面白いし、もっと知りたくなる。若い方には、とにかく自分自身で『TARO WORLD』に漕(こ)ぎ出してほしい」と話す。
入館料は、一般=600円、小学生=300円ほか。火曜休館(祝日の場合は開館)。「生命の樹」は6月26日まで。