渋谷マークシティ(渋谷区道玄坂1)1階エントランス付近に2月17日、缶・瓶・ペットボトルを入れると「モヤイ像」をモチーフにしたオブジェが飛び出すごみ箱「夢箱」が設置された。
ごみ箱は、早稲田大学や慶応義塾大学、東京大学などに通う大学生9人で構成するプロジェクトチームが企画した。以前から渋谷に遊びに来ていたというチーム代表で東京理科大学工学部3年の南祐貴さんは、渋谷でのポイ捨て問題に着眼し、大学生100人が渋谷エリアのごみ拾いを行う活動に参加していたが、「参加者たちの中だけで完結している」と限界を感じたという。
「街を巻き込んで展開できる企画を」と模索する中、同プロジェクトを発足。「ごみ箱に捨てるという行為を楽しくすることでポイ捨て問題を解決しよう」と、プロジェクトでは「捨てる+楽しむ」をテーマに渋谷のポイ捨て問題の解決を目指す。
ごみ箱は「わくわくする新しいアイデアで渋谷をきれいな街にしたい」という「思い=夢」を込め「夢箱」と命名。「黒ひげ危機一髪」を模したたる型のごみ箱に6つの投入口を設け、缶・瓶・ペットボトルを入れると、ランダムで「モヤイ像」をかたどったオブジェが上部から飛び出す仕組み。渋谷駅南口にも設置されるモヤイ像には元来、「催合=共同で物事を成し遂げる」という意味も込められているという。
期間中、「夢箱」周辺には学生らが常駐。ごみは数時間ごとに回収し、マークシティのごみ庫に捨てる。「渋谷は新しい流れを生み出すには有効な場所。設置は5日間だけだが、それだけでは終わらない。僕らの思いや活動に気付いてもらい、多くの人がポイ捨て問題に取り組むきっかけになれば」と南さん。
設置時間は8時~20時(19日・20日は10時~22時)。今月21日まで。