小学生や現場作業員など、「多摩川」周辺に集まる人々に焦点を当てた写真家・キッチンミノルさんの個展「多摩川な人々」が7月2日、原宿「ROCKET(ロケット)」(渋谷区神宮前6、TEL 03-3499-1003)で始まった。
キッチンさんは米テキサス州生まれ。東京に育ち、現在も多摩川から「自転車で30分」の地域に暮らす。大学卒業後は一般企業に務め、2005年に独立。在学中から趣味として写真活動をスタートし、現在は週刊誌「AERA」(朝日新聞出版)での人気シリーズ「はたらく夫婦カンケイ」などの雑誌やCDジャケット、広告分野などで活躍する。
「小さいころから野球や釣り、ギターの練習にも通いつめてきた」(キッチンさん)という「多摩川」を舞台にした同シリーズ。6年前に多摩川を訪れた際、河川敷で「たむろしていた学生たちに存在感があった」ことから撮影を依頼。この写真をきっかけに「多摩川の風景に溶け込んでいる」人々に声を掛け、これまでの5年間で100組以上を撮影してきたという。
撮影は「晴れた日の夕景を狙った」とも。夕方は「仕事を終えたサラリーマンが『お父さん』へ変化していく。昼と夜の間の曖昧(あいまい)な時間。一日の終わりを強く感じる」とキッチンさん。
展示は同名の初写真集「多摩川な人々」の発売を記念したもの。会場では約20点の作品を並べ、写真集の先行販売も行う。
営業時間は12時~19時30分。入場無料。