写真美術館で「世界報道写真展」-応募総数は過去最高の10万点超

大賞「フォトオブザイヤー 2009」に選ばれた写真。撮影はピエトロ・マストルツォさん

大賞「フォトオブザイヤー 2009」に選ばれた写真。撮影はピエトロ・マストルツォさん

  • 0

  •  

 世界中の報道カメラマンによる10万点以上の応募から優秀作を一挙に展示する「世界報道写真展2010」が現在、東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス内、TEL 03-3280-0099)で開催されている。

[広告]

 世界報道写真財団(本部=オランダ・アムステルダム)が、前年1年間に撮影された報道写真の中から入賞作品を並べる写真コンテスト。今年は、128カ国から過去最高のとなる,847人が計10万1,960点の作品を応募し、約170点の入賞作を選出。今年は中国、インドなどアジア諸国やブラジルなど中南米、アフリカなど新興国のカメラマンからの応募が増えたという。

 特に写真表現とニュース性に優れ、前年1年間の世界を代表する1枚として大賞に選ばれたのは、イタリア人カメラマンのピエトロ・マストルツォさんが昨年6月、大統領選の不正への抗議が国中で高まるイランで撮影した1点。日中の抗議デモでは収まらず、日没後に建物の屋上から抗議の叫びを上げる女性をとらえた同作品は、「何か巨大な物語が始まろうとしていることを表している。視覚的にも感情的にも強く訴えかける1枚」との高い評価を受けた。このほか会場では、アフガニスタンやガザをはじめとする紛争地の惨状をはじめ、スポーツ、ファッション、ポートレート、自然などさまざまな分野での受賞作を展示する。

 会場では関連イベントとして、若手カメラマンのトークセッション「報道写真に命懸け」(7月3日14時~)、アメリカ在住の写真家Q・サカマキさんと雑誌「AERA」フォトディレクターの外山俊樹さんが講師となるフォトドキュメンタリーのワークショップ(同17日~19日、各日10時~、参加費2万円)などを開催。

 開館時間は10時~18時(木曜・金曜は20時まで)。月曜休館(月曜が祝日の場合は開館、翌火曜休館)。料金は、一般=700円、学生=600円。8月8日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース