音楽プロジェクト「にほんのうた」、南青山の小学校から本格始動

「にほんのうた」プロジェクトに参加する音楽家や映像作家たち

「にほんのうた」プロジェクトに参加する音楽家や映像作家たち

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 港区立青南小学校(港区南青山4)で6月10日、日本の唱歌・童謡を受け継いでいくプロジェクト「日本のうた」の記者発表会が行われ、1回目となる上映会が開催された。

香瑠鼓さんと「この道」を踊る児童たち

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 「にほんのうた」は、音楽家・坂本龍一さんが主宰するレーベル「commmons(コモンズ)」から現在までに4枚(全44曲)発売されており、唱歌・童謡を音楽家がカバーした楽曲を収録するアルバム。今回のプロジェクトは、その楽曲の中から映像作家たちが楽曲を選び、オリジナル・ショート・ムービーを制作。その作品を「移動上映車」で各地の小学校や施設を回りながら「子どもたちに向け」上映していくもの。現在、43人の音楽家と19人の映像作家が参加している。

 VTRで参加した坂本さんは「もともとは、10年くらい前に自分の一番下の子どもが小さいころ、何か音楽を聴かせたいと思ったのがきっかけ。自分が子どもの時に聴いたり歌ったりした歌を自分の子どもにも聴かせたいって自然に思いますよね。その時に、自分の子どもに聴かせたいようなアレンジの日本の歌がなかった。だから自分でやらないといけないかと思った」とコメント。「なるべく近いかたち、顔が見えるかたちで伝えていくのが大事だと思う。映像の力ってとても強いと思うので、僕も応援しています」とも。

 今回ショートムービー化された楽曲は、「この道」(音楽=大貫妙子さん、振り付け=香瑠鼓さん、監督=犬童一心さん)、「荒城の月」(音楽=曽我部恵一さん、監督=宮本敬文さん)、「櫻」(同=ショーン・レノンさん、同=藤井春日さん)、「赤とんぼ」(同=高田漣さん、同=牧鉄馬さん)、「黄金虫」(同=遠藤賢司さん、同=山下敦弘さん)、「あめふりくまのこ」(同=原田知世さん・鈴木慶一さん、同=山村浩二さん)、「花のまち」(同=小川美潮さん、同=手塚眞さん)など18曲。

 記者会見には、大貫さんや曽我部さん、犬童さん、香瑠鼓さん、藤井さん、牧さん、女優で映画監督の唯野未歩子さん、絵本作家・よしながこうたくさん、脚本家で映画監督の佐藤佐吉さん、アニメーション作家の朝倉真愛さん、坂井治さんらが出席。各作品の一部を上映・紹介した。犬童さんは「CDを聴いて好きな曲を選んでいいと言われた。大貫さんのファンだったこともあり、その歌に映像を付けられるチャンスはなかなかないのでやってみたいと思った」と振り返った。大貫さんは「普段はあまり若い子たちと会う機会がないので、ただここにいるだけでエネルギーをいただける」とも。

 1回目の上映会となった当日は「この道」を上映。曽我部さんが「荒城の月」「海」をミニライブで披露したほか、同小学校の4年~6年(約300人)児童全員で「あめふりくまのこ」を歌唱。さらに、香瑠鼓さんと「この道」を踊るワークショップも。今年中に18作品が完成予定で、約40カ所を回るという。

 今回の作品は9曲ずつDVDに収録し、「にほんのうた フィルム(赤盤・青盤)」として7月と9月に発売を予定する。価格は各3,000円。

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