青山ビジネススクールと東急が産学連携-「SHIBUYA109」対象に

今年度は「SHIBUYA109」を対象に演習科目を開講する青山学院大学大学院国際マネジメント研究科

今年度は「SHIBUYA109」を対象に演習科目を開講する青山学院大学大学院国際マネジメント研究科

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 青山学院大学大学院国際マネジメント研究科(渋谷区渋谷4、以下ABS)は4月から、東急電鉄(南平台町)リテール事業本部と産学連携し、マーケティングのプロジェクト演習科目「マーケティング・プランニング・プロジェクト」を開講する。

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 MBAコースを修了要件としているABS。現在、同コース内に演習科目「体験的学習プロジェクト」を設け、経営戦略領域の「マネジメントゲーム」、IT領域の「インターネット・ビジネス・プロジェクト」など7科目を開設している。今回、「マーケティング分析・ケース研究能力」「コンサルティング・プランニング能力」などの養成を目的に同コースのマーケティング領域として同科目を開講。2010年度は渋谷の商業施設「SHIBUYA109」(道玄坂2、以下109)を対象にする。

 ABS教授の宮副謙司さんは「各科目でもマーケティングの要素はカバーできていたが、マーケティング領域専門の演習科目がなかったため今回開発に取り組んだ」とし、「マーケティングでも、デベロッパービジネスや商品開発、売り場開発、広報など総合的に学べる企業、複数の事業を手がける企業を対象とした。今回、当校出身者でもある東急電鉄常務でリテール事業本部長の木下雄治さんに話をしたところ、ご賛同いただき実現した」と話す。

 受講対象となる学生は最終学年次生(主に2年次学生)で、グループワークを中心に進める。科目期間は通年で、春学期(4月~7月)には木下さんらを招き「109」に関する問題提起を受けるほか、「業務のプロセス」「消費トレンド」「同施設のビジネスモデルの強み、組織力」などを研究。その後、同施設のマーケティング戦略や施設運営の成果と課題について仮説を構築、研究計画を立案する。

 秋学期(9月~翌年1月)には、各自の研究計画を基に「109」スタッフへのインタビュー調査や店舗のフィールド調査、エスノグラフィック調査などを通し、仮説を検証。加えて運営手法や市場対応を分析して今後の対応方向などを報告書にまとめ、同社にフィードバックする。

 「学生たちは1年次にマーケティングの基礎など学んできていているので、当授業は集大成になる。働きながら学ぶ学生が多く異業種の人も多いので、自分たちの業界にも役立ててもらえるようになれば。対象企業の方には、気づいていない点の発見や課題を提案し、次の商業施設などの運営につながれば」と宮副さん。来年度以降については「東急電鉄はモールやGMSなども展開しているので、来年時以降も引き続きお願いできれば」と話す。

 同科目の授業開始日は4月17日。

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