中目黒のシェアオフィスに多目的空間-アートプロジェクト仕掛け人が開く

今月開催された「福箱の展覧会」。50人以上が参加し、同一規格の小箱を各自がデコレーション。一律1,000円で販売した

今月開催された「福箱の展覧会」。50人以上が参加し、同一規格の小箱を各自がデコレーション。一律1,000円で販売した

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 中目黒のシェアオフィス「HAPPA(ハッパ)」(目黒区上目黒2)1階に2月26日、オフィス・スタジオ・ギャラリー・ショールームなどを展開する多目的スペース「sakumotto(サクモット)」(TEL 03-6303-0071)がオープンした。

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 代表の作本潤哉さんは1975年生まれ。多摩美術大学造形表現学部卒業後、インテリアショップ勤務を経て家具・インテリア小物の輸入会社に入社。昨年退社後、横浜市青葉区の現代美術展「AOBA+ART」への参加や、ディレクター単位のアートフェア「ULTRA002」での展示などで活躍。これらの一連の活動を自身の名をモジった「sakumotto」でのプロジェクトと位置付けて独立し、今回同名の多目的スペースを開いた。

 同施設は、建築・内装設計の「スキーマ建築計画」、塗装業「中村塗装工業」、現代美術ギャラリー「青山|目黒」が入居するシェアオフィス兼ギャラリースペース。「ジャンルにとらわれずこれから生まれてくる価値を不確かなままに共有し、ゆっくり具現化してゆく『場』」として、2007年にオフィス兼倉庫だった建物をスキーマ建築計画が設計・施工、中村塗装工業が塗装を手がけるなどしてリノベーションした。

 「施設に空きが出たから、何かできないか」との思いで入居を決めたという作本さん。1階の手前奥にある4.5坪のスペースに白壁を立て、高い天井を生かした開放的な空間を設けた。現在は仕事場兼ショップとして、コーヒーカップや照明用ペンダントなど、作本さんが独自の視点でセレクトしたインテリア雑貨などを販売する。

 今月13日までは、ギャラリーとして50人以上のクリエーターから思想家、小学生までが参加し、各自がデコレーションした小箱を1個1,000円で展示販売する「福箱の展覧会」を開催。6日には、numabooksの内沼晋太郎さんがホストとなって合計8組のゲストと順に各1時間のトークセッションを繰り広げる「numabooks talking publishers」も開催するなど、これまで同所を幅広い目的に活用してきた。

 今後は「4月~5月に家具とジュエリーの展示、6月に写真の展示を行う予定」。その後も「タイミングが合えば月に1回位のペースで作品展示ができれば」。「オフィスをシェアしている人たちが面白い。内外とのコラボで一人ではできないことをやりながら、空間の可能性を広げていきたい」と意気込む。

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