AR(拡張現実)技術を活用した実証実験として渋谷で展開中の街中ソーシャル・ブックマーキング「pin@clip(ピナクリ)」は現在、映画「ドラえもん のび太の人魚大海戦」とコラボし、渋谷駅周辺で映画プロモーション「渋谷海中ウォーク・ラリー」を展開している。
位置情報連動型のARプロモーションは、1月に行われたアニメ作品「電脳コイル」とのコラボレーションに続く第2弾。
ピナクリは経済産業省「e空間実証事業プロジェクト」の一環で、東京急行電鉄、日本電気、情報・システム研究機構国立情報学研究所、東急エージェンシーの4者共同によるもの。「渋谷の面白い、お気に入り」を画面上に浮遊するエアタグとして書き込み、ユーザー間で情報をシェアするiPhone(アイフォーン)向けのアプリケーション・サービス。
昨年12月1日よりiTunes App Storeでアプリの無償提供を始め、提供2カ月間で約1万ダウンロードを記録するなど新しい地域ソーシャルメディアの可能性を探る試みとして注目を集めている。
ピナクリのAR機能を利用する今回のプロモーション。ハチ公前、109前、タワレコ前、パルコ前、西武百貨店前、東急百貨店本店前の6カ所でアプリを起動すると、「架空の海」を舞台にした同作品のストーリー同様に画面上のリアルな渋谷の街が海の底に水没。海に沈んだ渋谷にドラえもんやのび太くんなど、映画に登場するキャラクターたちが次々と出現し、これらの水没スポットを順次回遊していく中で、最新作のストーリーを読み解いていくことができる仕掛け。
企画を担当する東急エージェンシーの津田賀央さんは「(今回のプロモーションは)リアルな渋谷の位置情報とリンクした新しい取り組み。渋谷に来た際にはアプリを起動して、アイフォーン片手に街を歩いていただければ」と話す。
映画は3月6日公開予定。同実験・プロモーションは同10日まで。