11年ぶりの復活となる表参道のケヤキ並木イルミネーションの点灯式が11月30日夜行われ、ゲストに歌手で俳優、レーシングドライバーの近藤真彦さんが登場した。
イルミネーションが始まった表参道とルージュに染まったディオールビル
表参道では1991年から1998年まで、けやきの木を豆電球で覆う大がかりなイルミネーションを展開。冬の風物詩として各地から人が押し寄せるなど人気が定着していたが、見物客に対する周辺住民の不満や資金難、木への負担が大きいことなどから中止に。2006年には電球の代わりに並木の間に巨大な「行灯(あんどん)」を置くライトアップ「表参道akarium(アカリウム)」を展開したが、「思ったより地味」「目立たない」などの声もあり新たな試みが期待されていた。
今回は、エイチ・アイ・エス(新宿区)が協賛して「表参道H.I.S.イルミネーション ベルシンフォニー」と題しイルミネーションが復活。期間中、明治神宮入口から青山通りまでの約1キロメートルに並ぶ約140本のケヤキに、LED63万個を点灯。LEDの取り付け方法も工夫して、枝や幹への負担軽減を目指す。
点灯式では、多くの人が点灯の瞬間を待ちわびる中主催する商店街振興組合原宿表参道欅会の松井誠一理事長が「地元の町内会や行政の協力、多くの方のバックアップがあり行うことができた。年末年始の明るい話題になれば」とあいさつ。その後、エイチ・アイ・エスのCMキャラクターを務める近藤真彦さんがゲストとして登場。「僕もずっと若いころに表参道に住んでいたことがある。11年ぶりに表参道にイルミネーションが戻ってくることをすごくうれしく思う」と話した。
松井理事長、近藤さん、桑原敏武渋谷区長ら5人によりスイッチオンセレモニーが行われ、10秒前からのカウントダウンとともにイルミネーションが一斉に点灯。その瞬間、集まった人たちから歓声と拍手が起こった。
点灯式を見に来た青山在住の福澤久美子さんは「11年前まで点灯していたのは知っていたが、見るのは初めて。(イルミネーションは)とてもきれいなので、これをきっかけに表参道も活気づいてくれれば」と話していた。一緒に来ていた拓也くん(8)は「(点灯した瞬間)すごくきれいだった」と笑顔を見せた。
点灯時間は17時~22時。2010年1月10日まで。