広告や映像の企画・制作などを手がけるロボット(渋谷区恵比寿南1)は8月16日、iPhoneアプリ「Sound Trip」の無料配布をApp store(アップストア)で開始した。
同アプリは、東京を訪れる外国人旅行者をメーンターゲットに、GPSと連動し東京の店や場所などまでのコースをナビゲートするもの。アプリの企画・制作を手がけた同社のコミュニケーション・デザイナー清水健太さんは「新しいコンテンツでビジネスになるものを考えていたところ、来日する外国人を増やしたいという政府の動きと、日本の最新の情報が分からないという外国人の友人の声に応えるために制作した」と話す。
第1弾では、カフェ「GAZEBO CAFE」(恵比寿西1)やクラブ「WOMB」(円山町2)、バー「Le Baron de Paris」(港区南青山3)など、清水さんが実際に足を運ぶおすすめの場所を紹介。今後は「今回のベータ版を使ったユーザーの反響や意見を参考に、第2弾以降では東京のほか大阪や京都、ハワイなど別の場所のスポットも紹介していきたい」(清水さん)という。
アプリ内でGPSの位置情報と連動したマップを表示し、現在位置とユーザーが行きたい場所までの位置関係を把握できると同時に、カーナビゲーションのように目的地までの行き方を案内。各スポットやコースに関する音声ガイドや外観や内装、メニューや商品などの情報も提供。目的地に近付いた際には、サウンドとバイブレーションで知らせる。サウンドは、米ボストンで活動する音楽プロダクション「trig」などのクリエーターが目的地の雰囲気をイメージして作成した音楽を使う。鈴木さんは「外国人の方には『にぎやか』『落ち着いてる』など、その場所の雰囲気は音楽の方が伝わりやすいと考えた」と話す。
アプリのデザインは、清水さんが山崎晴太郎社長と知り合いだったこともあり、デザイン事務所の「macla」(渋谷2)に依頼。日本ならではの版画で地図を彫り、それをスキャンして使用するなど、デザイン性も重視した。
清水さんは「海外の方からのダウンロードが多く、現在アプリ内ランキングの『ナビゲーション』カテゴリーで10位内に入っている」と話す。「このアプリを通し、知らない場所を楽しく知ってもらうことで、ユーザーの方の新しい可能性が生まれればうれしい。将来的には、みんなのおすすめスポットやライフスタイルを共有できれば」とも。
対応端末はOS2.1以降のiPhone、iPod touch(iTunesのインストールが必要)。対応言語は日本語、英語、韓国語、中国語(北京語)。