東京急行電鉄や東急文化会館跡地とその隣接街区の権利者で組織する「渋谷新文化街区プロジェクト推進協議会」は7月8日、東急文化会館跡地周辺地区の共同開発事業「渋谷新文化街区プロジェクト」の新築工事に着手する。
渋谷駅周辺地区は、2005年12月に都市再生緊急整備地域に指定されて以降、今年6月22日に駅前広場の再編、東京メトロ銀座線渋谷駅の位置変更などの都市計画が決定。駅周辺部の開発の全体像が具体化しつつある中、今回の工事着手を契機に渋谷の再開発が本格的に始動する。
昨年3月、東京都市計画都市再生特別地区に指定された同計画地。鉄道8路線が乗り入れる渋谷駅東口に位置し、地上34階、地下4階の高層複合施設。敷地面積は約9,640平方メートル、敷地面積は約14万4,000平方メートル。中層部にはミュージカルを中心とした約2,000席規模の劇場(12階~16階)やエキシビションホール(9階)、クリエーティブ人材の育成を行うアカデミー(8階)から成る文化施設を設ける。高層部(17階~34階)はオフィスになるほか、低層部(地下3階~7階)には東急百貨店が出店(売り場面積=約27,000平方メートル)を予定する。
また、周辺の坂状の地形を生かし、渋谷駅や明治通り、宮益坂、青山方面などの各エリアと5層で接続する大規模な歩行者ネットワークも形成する。地下3階から地上4階にわたって街をつなぐ立体広場空間(アーバンコア)を整備。2012年度に相互直通運転を予定する東急東横線と東京メトロ副都心線渋谷駅とは地下3階で直結する。
開業は2012年春を予定。