エイチ・アンド・エムへネス・アンド・マウリッツ（以下H＆M）は、エイズ予防啓発を呼び掛ける限定ライン「Fashion Against AIDS（FAA）」コレクションの発売を記念し、5月27日夜「H＆M原宿店」（渋谷区神宮前1）で米人気歌手ケイティ・ペリーさんの来日イベントを開催した。

オノ・ヨーコさんらが参加した限定コレクション

　今年で2年目となるFAAコレクションは、慈善団体「Designers Against AIDS（DAA）」とH＆Mが組み、コアな客層となる若者向けにファッションを通じエイズ予防を啓発。各国での販売率が1カ月で90％に達する人気となった昨年に続き、今年はシンディー・ローパーさんやオノ・ヨーコさん人気歌手のファレル・ウィリアムスさん率いる「N.E.R.D.」など豪華著名人がTシャツやタンクトップなどのデザインを無償提供した。

　この日、参加アーティストの1人としてステージに立ったケイティ・ペリーさんは、スイムウエア風に上下がセットになったユニークなボディーに、心臓や肺などのインパクトあるイラストをあしらったトップスをデザイン。ライブ前の会見では「ファッションは外見やスタイルだけが重視されがち。中身が大事というメッセージを込めた」と話し、「HIV、エイズは誰にでもかかる可能性がある。自分で自分を守ることを大事にしてほしい」と訴えた。

　ファッションアイコンとしても注目され、この日はH＆Mの商品というシルバーラメのボディーコンシャスなミニワンピース姿に蛍光ピンクの口紅で登場したペリーさんに、報道陣からは日本のファッションについての質問が集中。大の日本好きといい、「表参道のようなメーンストリートよりも、1本入った裏通りが好き。日本のものは全部スーツケースに入れて持って帰りたい。今日もネイルサロンでスイーツ付きのネイルにしてきたばかり」と、「自慢」のネイルを披露する場面も。

　H＆Mモバイルサイトからの招待客を含む約350人が店内に押し寄せたライブでは、代表曲「ホット＆コールド」などを含む3曲を披露。ライブ終盤では客席から合唱が起きるなど観客を沸かせた。

　同店では28日から、FAAコレクションの販売を開始。ファサードや店内壁面にキャンペーンビジュアルを掲出するほか、店内ではエイズ予防啓発のメッセージとともにコンドームの無料配布も行う。コレクションの売り上げの25％は、複数のエイズ予防プロジェクトに寄付する。