三井物産の100%子会社カーシェアリング・ジャパン(渋谷区恵比寿西1)が1月下旬から渋谷区内を中心に開始したカーシェアリング事業が好調だ。
複数の人が同じ車を共同利用することで個人の環境に合った利用方法や環境負荷を低減できるなどの効果が見込めるカーシェアリングサービスに注目が集まる中、同社が打ち出したのは、ハイブリット車の導入やネット予約などが特徴の新サービス「careco(カレコ)」。1月22日より渋谷区内の駐車場を中心にサービスを始め、順調に会員数を増やしている。
昨年8月代官山にオープンし、周辺に木々を残すなど緑化に配慮した駐車場「三井のリパーク代官山フォレスト」(猿楽町)内には、「カーシェアリングステーション」として全駐車台数85台のうち2台分を専用スペースにした。都内の「ステーション」は、恵比寿、中目黒周辺や市ヶ谷周辺を含め、現在14カ所。4月中旬には渋谷・神泉町の「三井のリパークでもサービスを始める。
現在稼働するのは、トヨタのハイブリット車「プリウス」や小型車「iQ」、ホンダ「フィット」など15台。会員登録した利用者は、パソコンや携帯電話から利用日時、ステーションなどをインターネット予約し、24時間・30分単位で車を利用する。車の施錠・解錠は携帯電話を使う。料金(基本プラン)は、入会金4,980円、月額基本料1,980円で、時間料金はコンパクトカー=30分590円~、エコカー=30分750円~ほか。毎月一定時間以上の利用者向けに「優遇割引プラン」も用意する。
サービス開始後、会員数は現在150人以上と「順調に利用者を増やしている」(同社・鈴木大山副社長)。「合理的な仕組みが認知されてきた。今は個人利用の認知が広がってきている段階。今後法人需要も増えていく」(同)と予測する。5年以内に車両設置1,000台、2万人の会員獲得を目指す。