渋谷百軒店商店会は3月14日より、渋谷・百軒店各所で写真展示やライブなどの複合イベント「ひゃっけんだな祭り」を開催する。

　渋谷・道玄坂裏手に広がる百軒店は、関東大震災（大正12年）直後の復興計画の中で被災した有名店を積極的に誘致したこともあり、飲食店や映画館などが軒を連ね、1970年代にはロック喫茶「ブラック・ホーク」や「オスカー」「ありんこ」などのジャズ喫茶が集積。戦前から続く老舗店も少なくない。

　イベントでは、百軒店に店を構える飲食店などを会場に、約1週間にわたり独自企画を展開、地域の活性化を目指す。企画・制作には大学生ボランティアも参加する。

　文化通り近くの千代田稲荷神社（渋谷区道玄坂2）や周辺各店では期間中「百軒店アーカイブス」と題し、大正から昭和にかけての貴重な古写真や地図などの関連資料を展示。神社では、幕末に参詣者が殺到する様子を描いた浮世絵や戦災で消失する以前の社殿の写真など、江戸時代からの資料を公開。同14日には社務所を会場に、観客や参加者の体験談を即興で演じる劇団「プレイバックシアター」による公演を開催する。

　このほか、社務所では「新宿ゴールデン街」と浅草からそれぞれの商店主を招き、まちづくりについて協議する「まちづくり座談会」（同22日）も開催。15日には神社境内に神楽殿を仮設し、奉納ライブを行う。

　商店街各所では会期中の全日程で、出演者が「散歩」しながら楽しむライブ「ポタライブ」の新作公演を開催。約2年間にわたる世界1周大道芸の旅から帰国した「旅河童」さんは、告知なく「商店街のどこかに出没する」（同商店会）という。

　神社社務所やカレー店「フラヌール」（道玄坂2）などでは、スケジュールや各企画の詳細、地図などを掲載したイベントマップを配布。今月22日まで。