ザリガニワークス（渋谷区神宮前4）は12月17日、10月にグッドデザイン賞を受賞した木製ロボット型玩具「コレジャナイロボ」の新アルバムを発売した。

　不規則な線で描かれたパーツや左右非対称の手、ロボットらしからぬ素朴な顔など独特の「偽物感」をウリに、プレゼントを開けた子どもが「欲しかったのはこれじゃなーい！」と叫ぶユニークなネーミングの由来も人気を集めてきたコレジャナイロボは今年のグッドデザイン賞を受賞。審査委員を務めた人気アートディレクター佐藤可士和さんの「私の選んだ一品」にも選ばれ注目を浴びた。

　メディアなどへの露出も増え、手作りにも関わらず11月の生産数は約180体と過去最高の数字を記録。ロボットの発案者で社長の武笠太郎さんは「通常の3倍以上売れた。グッドデザイン賞受賞を記念して調子に乗って作った」とアルバム発売の経緯を明かす。

　「コレジャナイロボ」のCDとしては「オープニングテーマ」をイメージして作った「IT IS NOT THIS！コレジャナイロボ！」を収録したシングル以来2作目。「コレジャナイロボのテーマと同じように『昔こういうことあった！』と皆で楽しめるようなものを作りたかった」（武笠さん）と、オリジナルソングアルバム1枚に加え、懐かしいアニメソングを収録したコンピレーションCD2枚もセットにした。

　アルバム名は「ザリガニミュージックアワード」（発売元＝コロムビアミュージックエンタテインメント）。収録した新曲4つのうち、「エンディングテーマが欲しくて作った」（武笠さん）のが、「暴れん坊将軍」「仮面ライダー」などのテーマソングを手掛けてきた作曲家・菊池俊輔さんと、声優・歌手の堀江美都子さんが強力タッグを組んだ「たいせつなたからもの」。

　スローテンポでバラード調の同作では作詞をザリガニワークスが担当。「もらったものが『コレジャナイ』という事件が起きても、それをよかれと思ってプレゼントに選んでくれた人の気持ちが大切、ということを伝えたかった」（武笠さん）。このほか、オリジナルディスクには水木一郎さんが歌う「コレジャナイ音頭」や歌詞に約7千人の応募があったという実際のテーマ曲にも使われた「アサヒ飲料ドデカミン::ハート☆ドデカく」などを収録。

　ロボットのもうひとりの企画者、坂本嘉種さんと武笠さんそれぞれが楽曲をセレクトした2枚組コンピには、「宇宙刑事ギャバン」「けろっこデメタン」（ディスク1、武笠さんセレクト）、「銀河鉄道999（THE GALAXY EXPRESS 999）」「はいからさんが通る」（ディスク2、坂本さんセレクト）など計43曲を収録。武笠さんは「知っている曲と知らない曲が世代で分かれるジェネレーションギャップも楽しい。年末年始にも盛り上がってほしい」と話している。

　価格は3枚組で4,200円。全国のCD・レコード店などで販売。