関西を中心に創作料理などを提供するレストラン「KICHIRI」や「本格酒場 フクリキ」などの飲食店を展開するきちり（大阪市）は12月10日、SHIBUYA109向かいの商業ビル5階に新店「KICHIRI SHIBUYA」（渋谷区宇田川町、TEL 03-5456-7789）をオープンした。

　文化通り「玄関口」に位置するビルには今月下旬、地下1階～地上3階にアディダスの大型複合店がオープンを予定。上階の飲食フロアも一部がリニューアルした。現在全国に42店舗を展開するKICHIRIは、2006年12月「池袋東口店」（豊島区）で都内に進出。今年4月には赤坂、秋葉原にそれぞれ新店をオープンし、9月には恵比寿駅前の商業施設「EBISU Q PLAZA（エビスキュープラザ）」（恵比寿1）にも出店している。渋谷店は都内で5店舗目。

　渋谷店では、恵比寿店オープンで打ち出した新コンセプト「新日本様式のカジュアルレストラン」を受け継ぎ、店内は「和」の様式を現代風にアレンジ。店舗面積は約110坪。頭を下げて入る茶室の「にじり口」を模して作った「囲い」の壁を各テーブルの入口に設けるほか、茶室に見立てたエントランスの待合スペースには、いろりなども置く。全席掘りごたつ式で、席数は個室（8室）を含め150席。

　メニューは、和と洋をミックスした「モダン和食」を提供する。北海道の魚介類を使った「とろ鮭、いくら、ホタテ貝柱の北海カルパッチョ」（924円）や、岡山県産の備中高原鶏を唐揚げにした「備中高原鶏の塩唐揚げ」（714円）、国内の米コンクールで金賞を受賞したコシヒカリの約1.5倍の粒の米を使う「金賞受賞米 龍の瞳の塩むすび」（819円）など。一品料理をセットにした3種類のコース（3,500円、3,800円、4,500円）に加え、スイーツ（480円～680円）も提供する。

　アルコールは、ワイン（グラス525円～、ボトル1,890円～）やビール（609円）、カクテル（578円）など。焼酎（525円）、梅酒（473円～）などを含め、約70種類を取りそろえる。客単価は3,500円～4,000円を見込む。

　渋谷への出店について、同社広報・安達紀子さんは「20代後半～30代全般の女性がメーンターゲット。『若者の街』渋谷で『大人が通える店が少ない』という話も耳にする。店では、そんな渋谷で働く『大人』を取り込みたい」と話している。

　営業時間は17時～翌2時。