農作物の生産・販売や外食事業などを手掛ける国立ファーム(国立市)は11月22日、恵比寿駅近くに野菜料理を提供するレストラン「農家の台所 くにたちファーム 恵比寿店」(渋谷区恵比寿南1、TEL 03-3719-4831)をオープンした。
ソフト・オン・デマンド(中野区)の元社長、高橋がなりさんが社長を務める同社は、「農業改革」をスローガンに2006年3月設立。昨年1月、国立市内に1号店「農家の台所 くにたちファーム」を開業後、今年3月には「八百屋」「総菜屋」をひとつにした新業態「やおやのそうざいや」を立川市内にオープンした。
「くにたちファーム」2号店となる同店では、大型の保冷庫をエントランスに設置。各地の野菜が並ぶ保冷庫を抜けた店内には、巨木を模した直径1メートル以上の「木」を置き、天井からは選挙ポスターをイメージして作った農家のポスターなどをつるす。同社が開発した塩味の野菜「ソルトリーフ」の栽培スペースを設けるなど、さまざまな農業の「仕掛け」が店内に。ソルトリーフはメニューとしても提供する。店舗面積は約45坪。席数はロフトの2階席や個室を含め54席。
メニューは、契約農家からその日に届いた「新鮮野菜」をウリにしたサラダバー(780円)をはじめ、ランチにはカレーやパスタを組み合わせられる「今日の野菜4倍日替わりランチ」(900円)などを提供。ディナーでは、「肉」「野菜」「魚」の割合を自由に決められるセットメニュー(3,500円、4,500円、5,500円)を用意するほか、野菜だけでだしを取ったラーメン(980円)や煮込み料理「厳選鶏と野菜のタジン」(1,400円)などの一品料理も提供する。
アルコールは、ビール(680円)や焼酎(680円~)、ワイン(グラス、680円~)のほか、野菜を使ったカクテル「ベジカクテル」(680円~)なども提供。トマト、セロリ、赤パプリカをミックスした「赤のベジジュース」やリンゴ、ほうれん草、大葉を使った「緑のベジジュース」(各580円)など野菜のフレッシュジュースなども。
店内では、「信州ふじりんごジュース」(980円)やレモンのジャム「レモンハート」(680円)、「野菜かりんとう」(200円)など各地の農家で生産される加工品なども販売。7~11度に保たれた保冷庫では、「あやめ雪かぶ」(120円~)、「紅化粧大根」(200円)など品種名別に並べられた全国の旬の野菜約50種類を扱う。
同店について、国立ファームの中野紀子販売促進部部長は「農業が持つ固いイメージをなくし、『農家のかっこよさ』をアピールしていきたい」と話す。「恵比寿にはこだわりの野菜が買える店が少ない。全国にはさまざまな野菜があるということを知ってもらい、キノコやカボチャなど生でも食べられる新鮮な野菜の味を広めたい」(中野部長)とも。メーンターゲットは20~30歳代全般の女性。客単価はランチ=1,500円、ディナー=5,000円。
営業時間は11時30分~14時30分(ランチ)、17時30分~22時(ディナー)。