広告業や放送事業などを手掛けるネクスト(渋谷区神泉町)は11月20日より、渋谷駅前周辺エリアで「エリア型」ワンセグの電波伝搬実験を開始した。ワンセグサービスの開始で急速に普及したモバイル端末でのテレビ視聴環境を生かし、新型タウンメディアとしてのエリア型ワンセグの社会性、経済性を検証、有用性の実証を目指す。
設置期間は同日から来年10月31日までの約1年間。今月20日付けで総務省関東総合通信局から実験試験局免許を受けた。同社本社が入る渋谷・神泉のビル「渋谷ファーストプレイス」に専用アンテナを設置し、大都市の変化する環境で電波伝搬特性を調査、有効な回線設計の確立を目指す。
12月中旬からは、実際に音楽関連などの限定エンターテインメント情報や、渋谷エリアの劇場情報などを盛り込んだ映画のトレーラー、大型ビジョン、インターネットメディアと連動した映像などの独自コンテンツを配信する予定。使用チャンネルは「UHF 34ch」で、携帯電話でチューニング機能を使いチャンネルを合わせると無料で視聴できるという。
実験終了後、認可が下り次第、番組の視聴を通じた通信販売やコマース、広告業などエリア型ワンセグを活用した事業展開に乗り出したい考え。実験ではサイトへの誘引数や街頭アンケートなどで結果を集計する予定。