Bunkamuraで「アンドリュー・ワイエス」展-習作など一連の作品も

企画展「アンドリュー・ワイエス -創造への道程(みち)」の会場風景

企画展「アンドリュー・ワイエス -創造への道程(みち)」の会場風景

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 アメリカの原風景を描く画家として知られるアンドリュー・ワイエス氏の大規模企画展「アンドリュー・ワイエス -創造への道程(みち)」が11月8日より、渋谷Bunkamuraザ・ミュージアム(渋谷区道玄坂2、TEL 03-3477-9413)で開催される。

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 1917年、米ペンシルベニア州生まれのワイエス氏は、幼いころから病弱だったため、学校には通わず家庭教師に勉強を教わり、職業画家であった父親から絵を学んだ。9歳で水彩画をはじめ、12歳の時に出版社から挿絵の依頼を受け早熟な才能を見せると、20歳でニューヨークの画廊で初の個展を開き、全作品を完売した。翌年には父の弟子から、水性と油性の成分が混ざり合った乳濁液を使った絵画技法「テンペラ」を教わり、23歳でアメリカ水彩画協会員に最年少の若さで選出。昨年、アメリカで芸術勲章が授与された。

 同展では、テンペラ画が完成するまでに手掛けられる数多くの素描や水彩画を中心に展示。一般的に知られているテンペラ画の作品約10点も紹介する。鉛筆やペンなどで素描し、次に水彩を描き、水気を絞った筆で描く水彩画の技法「ドライブラッシュ」で詳細を手掛け、最後にテンペラに取りかかる。そのワイエス氏の一連の創作プロセスを約150作品からたどっていく。

 そのほか、ワイエス夫妻のコレクションからの未公開作品や、後に妻となるベッツィさんに紹介されたオルソン姉弟をモデルに30年間描き続けてきた素描・水彩などを展示するほか、ニューヨーク近代美術館のコレクションにもなった、オルソン姉弟の姉を描いた作品「クリスティーナの世界」(1948)のテンペラ画制作のために描かれた素描や水彩画なども紹介。ワイエスさんの若いころの自画像数点も展示する。

 開館時間は10時~19時(金曜・土曜は21時まで)。入館料は、一般=1,400円、大学・高校生=1,000円、中・小学生=700円。12月23日まで。

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