ロイヤルホールディングス(本社=福岡市)の子会社、アールアンドケーフードサービス(千代田区)は10月10日、渋谷・神山町エリアにロイヤルグループ初の業態となるスタンドバー「STAND S」(渋谷区宇田川町、TEL 03-5452-0277)をオープンした。
キリンビールとの共同出資で1989年に設立されたアールアンドケーフードサービスは、ピザレストラン「シェーキーズ」のチェーン展開やビアレストランなどの飲食店を手掛けている。これまでに培った飲食事業のノウハウを生かし今回、ビールとワインを中心に提供する同業態の1号店を渋谷でスタートさせた。
出店場所は、東急百貨店本店から富ヶ谷方面に向かう道に面した路面。同エリアには今年1月、出版社併設型書店「シブヤパブリッシング&ブックセラーズ」も出店している。ロイヤルホールディングス広報部の古城尚之さんは「ファッションやデザイン関係など幅広い業種の人が住んでおり、『好感度』で『大人』な人たちがいることが要因。都会の喧噪(けんそう)から離れて、少し落ち着いた場所ということも理由にある」と説明する。
店は、壁や床、天井のほか、いすやテーブルなどすべてに杉の廃材を使用。テラスも設け、ペットを連れて入ることもできる。店舗プロデュースは、カフェ「LOTUS(ロータス)」(神宮前4)や新丸ビルの飲食フロア「丸の内ハウス」(千代田区)などを手掛けたことでも知られる空間プロデューサー・山本宇一さんが担当した。店舗面積は約16坪。
メニューは、オリーブの実の中にナッツを詰めた「フェタチーズ&オリーブ」や、風味や食感などが人気の北海道産のジャガイモ「インカのめざめ」を使った「ポテトフライ」、ニシンのマリネが入った「ポテトサラダ」(以上、各500円)など15種類。「一手間かけたメニューを提供する」(栗田政信店長)と話す。
アルコールは、一風変わった「レモンビール」や「ミントビール」のほか、凍り付く寸前の温度まで冷やすことができるビールサーバー「ハイネケン エクストラ コールド」によるビール「ハイネケンコールド」(以上、各600円)なども提供。「苦みを感じさせないすっきりした味わいになる」(同店長)という。このほか、ワインも10種類(グラス500円~)用意。支払いは、すべてキャッシュオンデリバリーで行う。
ターゲットは、神山町や松濤など周辺住民を中心とする20代以上の男女。客単価は1,600円を見込む。同社では、同店での実績を踏まえ、来年以降多店舗化を図るという。
営業時間は17時~24時。日曜定休。