六本木・東京ミッドタウンをメーン会場に、10月30日から5日間にわたり開催される複合デザインイベント「DESIGNTIDE(デザインタイド)TOKYO 2008」の開幕に伴い、ギャラリーやインテリア店、カフェなど広域渋谷圏各所にも20を超える「エクステンション」会場が出現する。
デザインタイドは、2004年に終了した「東京デザイナーズブロック」の流れを継承するデザインイベントとして2005年に第1回を開催。インテリア、プロダクトをはじめ、ファッション、アートなど幅広い分野の企業やデザイナーらが国内外から集結。第1回開催以来、原宿・明治通り沿いの空きビルだった「東洋ビル」(すでに建て替え)、代々木・国立競技場へと年々メーン会場を変え、今年は六本木・東京ミッドタウンに会場を構える。
青山や原宿、渋谷周辺のショップやギャラリーでは、例年同様、各空間で作品を披露する関連企画「TIDE EXTENSION(タイドエクステンション)」でイベントを盛り上げる。参加44拠点のうち、広域渋谷圏の開催拠点は半数を超える20拠点以上。インテリア、プロダクト、ファッションなどを軸に、国内外クリエーターが実験的な試みを繰り広げる。
今年2月、渋谷・神山町にオープンした出版・小売り機能一体型書店「SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(シブヤパブリッシング&ブックセラーズ)」が展開するのは、アートディレクター原研哉さんがKENZOとコラボレーションした新香水「A flower for men」をテーマにした企画。原宿「MILK CAFE」(神宮前6)では1.5メートル×3メートルの布をスイスと日本の間で「ラリー」しながら自由にデザインした作品を展示。
表参道GYRE(神宮前5)3階「GALLERY WHITE ROOM TOKYO」では、プロダクト・インテリア・ディスプレーデザインなどを手掛けるスイス出身の気鋭デザイナー、クラウディオ・コルッチさんがデザインした半透明のボディーにケンウッドの技術で「音」を加えた「多感的」実験を試みる。海外勢では、英・著名アーティスト、リチャード・ウッズさんも、表参道「ポール・スミス スペース」(神宮前5)で新作を公開。木目の模様を木版画に描いた作品「logo」で床を覆うほか、寄せ木でグラフィックを表現した作品などで空間全体を演出する。
ファッション関連では、NY発「セオリー」が青山・表参道周辺3店舗で参加。青山本店(港区南青山6)では炭コーディネーター松下康平さんの作品を展示。青山ベルコモンズ店(北青山2)、表参道店(神宮前4)両店でも、店内全体をクローゼットに見立て大人向けの「ごっこ」遊び道具を随所に仕掛けるユニークな試みを展開。
ワールド青山ビル(北青山3)には、米著名建築家フランク・ゲーリーさんによる都内初の作品「東京ベンチ」が出現。デザインタイド初参加となる目黒「CLASKA」は、バルセロナ発の新ブランド「Mixing Media」による作品展示をはじめ、英国在住のプロダクトデザイナー沖恵美子さんや、輸送用トラックの荷台用ほろなどから作られるスイス製バッグ「FREITAG」などによる作品を各フロアに展示。彫刻家・デザイナーの岡嶌要さんが手掛けた新客室を公開するほか、屋上には期間限定の「キャンプ場」も登場。
会期中、六本木メーン会場「TIDE EXHIBITION(タイドエキシビション)」でも国内外の気鋭クリエーター38組が参加し、最新の「デザイン」を披露する。メーン会場の開催時間は、10月30日=15時~21時、10月31日~11月2日=11時~21時、11月3日=11時~17時。入場料は1日1,000円。