30カ国のアーティスト約90人が、「平和」についてさまざまなアプローチを行った作品を一堂に展示し、世界の都市を巡回している大規模企画展「THE Missing Peace」が10月17日より、代官山ヒルサイドテラス(渋谷区猿楽町)で開催される。
同展では、チベット仏教・最高指導者ダライ・ラマ14世のメッセージやビジョンなどにインスピレーションを得た各アーティストが、慈悲や非暴力、共感などをテーマに絵画、写真、インスタレーションなどの作品を制作。プロジェクトのために寄贈された全91作品は、2006年からロサンゼルスやシカゴ、ニューヨークなど米都市を巡回してきた。
参加アーティストは、音楽家・坂本龍一さんや、女性ヴァイオリニストとしても活躍するパフォーマンスアーティストのローリー・アンダーソンさん、写真を使った大規模な作品で知られる双子の現代アートユニット、マイク・アンド・ダグ・スターン、ビデオ・アートの第一人者ビル・ヴィオラさんら。アメリカを代表するファッション写真家、リチャード・アヴェドンの過去の作品も展示する。
今回日本で唯一行われる「東京展」では、91作品の中から「厳選」した60作品を展示。坂本さんの作品は、チベットの仏具「鈴(りん)」の音に即興のピアノ演奏をかぶせ逆回転させた音を使ったインスタレーション。ダライ・ラマ14世やチベット仏教の僧侶たちを真正面からとらえたリチャード・アヴェドンのポートレート作品や、パフォーマンスアーティスト、マリーナ・アブラモヴィッチさんがお経を読む数十人の僧侶の顔を納めた映像作品なども。
会場では、アーティストの作品をプリントしたTシャツ(3,500円、3種類)やポストカード(500円)、ポスター(500円)などの関連グッズも販売する。チベット文字の「14」をロゴとしてあしらったモレスキンのノートブック(数量限定、3,500円)や、アクセサリーブランド「Me&Ro(ミーアンドロー)」のペンダント(10個限定、1万2,000円)などを扱う。今月24日には写真家の都築響一さんをゲストに招き、ギャラリートークを行う。同展は今後2011年までに、ヨーロッパ、南アフリカ、中東などの都市を巡回する予定。
開催時間は11時~19時(金曜は21時まで。最終日は17時まで)。入場料は、一般=1,000円、学生、シニア=700円、中学生以下無料。11月9日まで。