たばこと塩の博物館(渋谷区神南1、TEL 03-3476-2041)は9月10日より、開館30周年記念第3弾となる企画展「四大嗜好品(しこうひん)にみる嗜(たしな)みの文化史」を開催する。会場は4階特別展示室と1階エントランスホール。
同展では「酒、茶、コーヒー、たばこ」の4つの「嗜好品」をテーマに、日本での発展や受け入れられ方などを、それぞれの歴史や文化とともに紹介する。会場には江戸時代の「居酒屋」と茶店、1960年代の喫茶店の店内を復元した3コーナーを設け、江戸時代の茶器や1740年代のマイセンの陶磁器など約150点の嗜好品を中心に展示する。
「たばこ」コーナーでは、同館で常設展示する戦前から昭和30年代にかけてのマッチラベルや、吉原の遊女が愛用した「たばこ盆」などを紹介。20世紀後半のニューヨークや東京、ロンドンなど世界8都市の「キオスク」に焦点を当てたコーナーでは、当時のキオスクで販売していたガムやあめなどの菓子や、ペットボトル飲料水などを展示、「新しい嗜好品文化の傾向」(同館)を探る。
同展に関連して1階視聴覚ホールでは、コーヒーとたばこをたしなむ男たちのコミカルなやりとりを描いた「コーヒー&シガレット」(2003年)や、「ショコラ」(2000年)、「アメリ」(2001年)など、コーヒーやたばこにまつわる人気映画5作品を上映。鑑賞無料。
会期中、嗜好品の歴史に詳しい民俗学者や博物館館長などをゲストに招き、「日本人とお茶」「酒の文化史」などをテーマにした講演会も開催。今月27日・28日には、代々木公園で開催される日印交流イベント「ナマステ・インディア2008」の第2会場として同館1階視聴覚ホールで、インドと嗜好品に関連した講演会を行う。
開館時間は10時~18時。月曜定休。入場料は大人=100円、小・中・高校生=50円ほか。10月17日まで。