中国製のトイカメラ「Holga(ホルガ)」で撮影した作品のみを展示する写真展「ホルガエキスポ2008」が8月18日、渋谷のギャラリー「nadar(ナダール)渋谷355」(渋谷区渋谷3、TEL 03-5468-3618)より開催されている。
今年で7回目を迎える同展は、同ギャラリーと大阪のギャラリー「nadar(ナダール)大阪」を運営する林和美さんが2001年に開催したホルガのワークショップが前身。その際に講師として招いた写真サークル「ホルガ会」代表の吹雪大樹さんが2002年に写真展として企画した。東京と大阪で同時期に行われており、作品は2グループに分けて交互に展示する。
会場では、ホルガ会のメンバー64人の作品を展示。テーマは撮影者によって異なり、各メンバーに与えられた約40センチ(高さ)×約60センチ(幅)のボードを使って思い思いの写真を発表する。作者の名刺や作品を集めたファイルを置くほか、同展用に用意したホルガの実機に触れることもできる。
作品は、写真の回りにホルガ特有の黒い影「ケラレ」が入ったものが多く並ぶ。フィルムの手動巻き上げを活用し、前後のフィルムを少しかぶせて撮影することでパノラマ風に仕上げた写真や、ピンぼけを生かし、水槽のクラゲを幻想的に撮影したものなど、ホルガの性質をうまく利用した写真なども見られる。
ホルガについて、東京の会場を取り仕切る林さんは「すべてプラスチックでできており、その軽さ(200グラム)は衝撃。デジタルカメラに比べて撮影に手間がかかり面倒なところもあるが、ボディーのカスタマイズや被写体に応じた自由な操作が魅力」と話す。
営業時間は10時~19時。入場無料。8月30日まで。