映画「エターナル・サインシャイン」のミシェル・ゴンドリー監督ら世界の気鋭監督3人が「東京」を舞台に描いたオムニバス映画「TOKYO!」(仏・日・韓・独)が8月16日より、渋谷「シネマライズ」(渋谷区宇田川町、TEL 03-3464-0051)で先行ロードショー公開される。
今年カンヌ国際映画祭の「ある視点部門」にも出品された同作は、3人の外国人監督が「東京の今」を独自の視点で描き出した話題作。ニューヨークなどと並び文化の最先端を担う巨大都市に成長した「TOKYO」を舞台に、キャスト陣も加瀬亮さんや香川照之さんら実力派が顔をそろえた。
ビョークやケミカル・ブラザーズなど著名ミュージシャンのPVなどでも活躍するミシェル・ゴンドリー監督が手掛けるのは、来日オーディションでゴンドリー監督自らが指名した女優、藤谷文子さん演じるヒロコと、加瀬さん演じるかけ出しの映画監督アキラのラブストーリー「インテリア・デザイン」。ゴンドリー監督ならではのファンタジックな映像世界と東京の風景がシンクロする。
長編デビュー作「ボーイ・ミーツ・ガール」をはじめ、不治の眼病を抱えた学生ミシェルと青年アレックスの恋愛を描き、日本でもヒットを記録した「ポンヌフの恋人」など「アレックス3部作」で知られるレオス・カラックス監督は、9年ぶりの新作を披露。「鬼才」の異名に劣らず、「メルド」と題した同作では、同3部作すべてで主演を務めた仏ドゥニ・ラヴァンさん演じる、世界の大都市に出没する「謎の怪人」が東京の街を舞台に奇想天外なストーリーを展開する。
3人のうち唯一のアジア人、ポン・ジュノ監督は、実際に起きた未解決事件を題材にした「殺人の追憶」や怪獣映画「グエムル-漢江の怪物-」が大ヒットを記録した韓国の気鋭監督。初の海外作品として選んだ同作では、香川照之さん、蒼井優さんが突然の出会いから恋に落ちていく2人を熱演。竹中直人さん、荒川良々さんら個性派キャストも脇を固めている。タイトルは「シェイキング東京」。
主題歌は、元YMOメンバーの細野晴臣さん、高橋幸宏さん、坂本龍一さん3人による音楽ユニット「HASYMO(ハシモ)」の「Tokyo Town Pages」。渋谷シネマライズ、シネ・リーブル池袋で世界先行公開後、日本では9月以降、全国で順次公開予定。