ティム・バートン監督、フランシス・フォード・コッポラ監督などそうそうたる監督陣が参加し、80年代「伝説」となった米TVドラマシリーズ「フェアリーテール・シアター」が8月2日より、渋谷「ユーロスペース」(渋谷区円山町、TEL 03-3461-0211)でスクリーン上映される。
1982年から1987年にかけて米・有料放送チャンネル「ショータイム・ネットワークス」で放映された同シリーズは、「シャイニング」(1980年、スタンリー・キューブリック監督)のヒロインで米人気女優のシェリー・デュヴァルさんが製作総指揮を務め、子ども向け番組ながらも毒々しい表現が随所に織り交ぜられた伝説的・童話シリーズ。誰もが1度は目にしたことのある童話を、当時の気鋭監督らが次々と映像化。デュヴァルさんは、ナレーター、プログラムのホストをはじめ、エピソードにも出演している。
渋谷ユーロスペースでは今回「夏休みレイトショー企画」として、全26タイトルのうち、著名監督や豪華出演陣らがスタッフ、キャストに名を連ねる注目作4本を上映する。
シーズン5の1作品として1986年に放映された「ティム・バートンのアラジンと魔法のランプ」は、当時まだ無名だったティム・バートン監督をデュヴァルさんが抜擢し実現した作品。有名童話「アラジンと魔法のランプ」をバートン監督ならではのファンタジー作品にアレンジ。ランプの精を、「スター・ウォーズ」シリーズ、ダース・ベイダー役の声でも知られる米俳優ジェームズ・アール・ジョーンズさんが演じる。
「フランシス・フォード・コッポラのリップ・ヴァン・ウィンクル」(1987年)では、巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督がメガホンを取る。日本では米国版「浦島太郎」とも言われるファンタジーを、異色の演出でよみがえらせた同監督の意欲作。劇中には若かりし日のソフィア・コッポラ監督も登場する。
同シリーズでは監督に劣らず出演者も個性的で豪華。「ミック・ジャガーのナイチンゲール」(1983年、アイヴァン・パッサー監督)は、その名の通り英ロックシンガーのミック・ジャガーさんが主演。中国を舞台に、ナイチンゲールの歌声に涙する「皇帝」をジャガーさんが演じる。アンデルセンの童話をロックシンガーが演じるギャップも楽しめる。
シリーズの中でも、同じく異彩を放つ出演者が「クリストファー・リーとフランク・ザッパのこわがることをおぼえようと旅に出た男」(1984年、グレーム・クリフォード監督)のフランク・ザッパ。ジャズ、ロック、ブルースなど多岐にわたる音楽活動で世界のファンを魅了したザッパと、イギリスの名優クリストファー・リーさんが共演。グリム原作の童話をユーモア満点のコメディータッチでリメークした。
上映期間を前後編に分け、8月2日~15日に「ミック・ジャガーのナイチンゲール」「クリストファー・リーとフランク・ザッパのこわがることをおぼえようと旅に出た男」の2作品、同16日から残りの2作品をそれぞれレイトショー上映する。8月23日からは、吉祥寺バウスシアターでも同シリーズの別作品8本を上映。
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