青山のカフェで「ラテ」アート選手権-世界大会日本代表決定

青山でコーヒーカップの中のアートを競う「ラテアート」選手権が開かれた(写真=決勝で作られた作品を前に議論する審査員)

青山でコーヒーカップの中のアートを競う「ラテアート」選手権が開かれた(写真=決勝で作られた作品を前に議論する審査員)

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 青山のカフェ「BLENZ COFFEE(ブレンズコーヒー)青山花茂店」(港区北青山3、TEL 03-5469-8286)で7月5日、エスプレッソにスチームミルクを注ぎカップの中にさまざまな模様を描き出す「ラテアート」の国内選手権が開かれた。

「ラテアート」北米チャンピオンの作品

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 ラテアートは、エスプレッソとミルクの2色のコントラストだけで繊細な模様を描く手法。ひと手間加えるだけで気軽にアートを楽しめることから、日本でも人気が広まっている。選手権は、カナダのコーヒーショップ「ブレンズコーヒー」を国内展開するビーアンドエム(新宿区)が主催したもの。書類選考で選ばれた20人の中から予選を勝ち抜いた6人が決勝に進出した。

 審査を担当したのは、昨年のラテアート北米チャンピオン、レイラ・オズバーグさん、作詞家・音楽評論家の湯川れい子さんら。カナダ出身のオズバーグさんは、両親が経営するカフェで10代から働き始め独学でラテアートの技術を取得、ラテで繊細な花を描くラテアートの中でも基本の作品「ロゼッタ」で数々の賞を受賞してきた。

 決勝では、竹ぐしなどの用具を使わずミルクの入ったピッチャーを細かく揺らしながら作る「フリーポー・ラテアート」の技法で各出場者がそれぞれの技を競った。与えられた時間は準備時間を含め10分。本番5分間で出場者が次々とアートを完成させると、観客席からもどよめきが起きた。

 審査は制限時間内に作られた最も優秀な1作品の芸術性や色のコントラスト、バランスなどを採点する方式。2番手に登場したラテアート歴5年の澤田洋史さん(カフェMilkart)は、シアトルやアトランタの世界選手権にも出場経験のある実力者。持参した大きめのカップに、花の模様を3つ入れる難しい柄「トリプルロゼッタ」などを立て続けに描き出し、観客をわかせた。

 女性出場者は3人。選手権会場にもなったブレンズコーヒー青山花茂店のスタッフ、三廉(みすい)麻衣さんはラテアート歴3カ月の新人ながらも、バランスの取れた作品を披露、「先天的な才能」と審査員からも高い評価。最終6番手に出場した榎本亜希さんは途中、自ら審査員席の前に立ちその場でアートを披露するパフォーマンスを見せ大会を盛り上げた。

 芸術点で10点満点中「9.75」と高い得点をたたき出し優勝したのは、「ダブルトールカフェ渋谷店」(渋谷区渋谷3)に務める吉本明日香さん。吉本さんは「コーヒーが苦手な人も楽しませたい」との思いから選手権に出場。きめ細かいミルクで女性らしい繊細な「ロゼッタ」を完成させ、審査員をうならせた。優勝を決め、「信じられない。びっくりした」と驚きを隠せない様子で「不器用なのでとにかく練習した。(大会に)出てみて楽しかった」と話した。

 吉本さんは賞金10万円のほか、今年9月カナダで開催される世界大会「BLENZインターナショナル・ラテアート大会」の日本代表としての出場権も獲得。審査員を務めた北米チャンピオンのオズバーグさんは「クラフトマンシップ(職人技能)があり、とてもデリケートな作品だった」と吉本さんの作品を振り返り、「日本でもこれからもっと大会が行われるようになれば技が向上する」とラテアートの普及に期待を寄せた。

 ブレンズコーヒーでは、今回会場になった「青山花茂店」を皮切りに、7月からラテにラテアートを施すサービスを順次提供していく予定。

「ラテアート」北米チャンピオンの作品(関連画像)優勝した吉本明日香の作品(関連画像)ミルクを注ぎラテアートを作る優勝者吉田さん(関連画像)秋田のカフェで「ラテ・アート」が話題に-客のリクエストに対応も(秋田経済新聞)BLENZ COFFEE

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