外苑前駅近くの青山ベルコモンズ向かいに4月11日、ホテル、レジデンス(家具付き賃貸住宅)、商業施設が入る新高層ビル「AOYAMA M's TOWER(青山エムズタワー)」(港区南青山2)が開業した。
同ビルは企画立案、テナントリーシングを東急リロケーション(渋谷区道玄坂1)が手がけ、事業主の東京メトロから施設を賃借。施設上層階に高級業態の宿泊施設を構える東急ステイサービス(同)が運営を受託している。ビル低層棟には開業に伴い、高級スーパーやパティスリーなどが入る商業施設「PASSAGE AOYAMA(パサージュ青山)」も併せてオープンした。
南欧の街並みを再現した施設は、2つの玄関口を持つ同ビルの青山通りと外苑西通りを結ぶ小路(パサージュ)風の設計。1階・2階には、新業態や都内初出店の店舗など、施設のコンセプトでもある「都会的で新しいライフスタイル」を提案する店やギャラリーなど13店舗が出店した。
有名パティシエ・高木康政シェフが手がけるスイーツサロン&バール「ラ メゾン ドゥ タカギ」(1階)は、洋菓子販売に加え、併設のサロンでスイーツや軽食を提供する高木シェフの新業態。夜は同シェフ自らフードやドリンクを提案するバールとして営業する。スイーツはほかに、高級チョコレート「ゴディバ」が出店。
飲食では、パサージュに面した1階にマクロビオティック&オーガニック・ナチュラルフード料理の「ママンテラス」が大阪から東京初進出。外苑西通りのエントランス付近には、イタリア「本場」のパニーニを提供するイタリアンバール「パニーノジュスト」がイタリア、スイス、イスタンブールに次ぎ、日本初の旗艦店をオープン。店内にはオープンテラスも設ける。
イタリアンは、伊3つ星レストランで修行を積んだ佐藤真一シェフらが腕を振るうリストランテ「イル・デジデリオ」(2階)も初登場。独占輸入の生ハムなど「厳選食材」で作るスペイン料理がベースの欧風食堂「コンチネンタルキッチン モンテ アスル」(2階)など、施設デザインにもマッチする洋食店も多くそろう。和食は、湯葉や豆腐などの懐石料理を提供する「梅の花」が向かいの青山ベルコモンズから移転した。
大丸ピーコックの新業態「エクセピーコック」は、青山通りの既存店と合わせベーカリー、オードブル、ワインなどが豊富にそろう都市型のコンパクトショップ。コスメは自然派化粧品・生活雑貨の「マークスアンドウェブ」が出店した。場所は共に1階パサージュ沿い。
2階には、インテリア、アート関連や美容サロンが集積。インストアメディア社(旧トラベルカフェ、横浜市)が運営するカフェ&バー「アーキテクトカフェ」は汐留店に次ぐ2号店。「リビング&ガーデン」をテーマに、展示家具や雑貨を見たり体験したりしながら、カフェや食事ができる「ショールームレストラン」をオープンした。伊・名門キッチンメーカーなど16社が協賛し、店内では料理ショーなども開催する。
駅や公共施設など全国約450カ所のパブリックアートを製作・設置する「クレアーレ」現代壁画研究所が開設したのは、ステンドグラスなどの作品を2つのスタジオで展開する多目的アートスペース「クレアーレ 青山アートフォーラム」。美容関連事業などを手がけるアクアプランネット(三重県)は、同じく自社で出店した隣接のリストランテ「イル・デジデリオ」とのタイアップ・ウエディングプランなども用意する新業態トータルビューティーサロン「カメリアコート」をオープン。
ビル本体にあたる高層ビルには、地下1階~地上25階に東急ステイが手がけるホテルとレジデンスが開業。13階~25階は、全170部屋を設け、ミニキッチンや洗濯乾燥機などの設備で中長期の滞在需要に応える高級業態「東急ステイ青山 プレミア」。3階~12階には、東京ステイ都内2番目の家具付き賃貸住宅「東急ステイ青山レジデンス」の部屋が並ぶ。館内や室内の空間設計は深みのあるウッドやデザイン家具を取り入れるなど、全体に高級感を出した。
パサージュ青山の営業時間は、レストラン&カフェ=11時~23時。ショッピング&サービス=10時~21時。
キッチンカウンターも備えたレジデンス室内の様子(関連画像)高層ビル「青山エムズタワー」完成へ-商業施設テナント発表(シブヤ経済新聞)東京メトロ、青山ベルコモンズ向かいに高層ビル-滞在型ホテルも(シブヤ経済新聞)パサージュ青山東急ステイ青山 プレミア