アースデイ東京2008実行委員会は2月26日、タワーレコード渋谷店(渋谷区神南1)で記者発表を行い、今年4月19日から20日にかけて代々木公園を中心に開催する「アースデイ東京2008」の詳細を発表した。
70年代初頭、アメリカ西海岸で始まった環境活動が世界に広がり、東京では1990年から代々木公園を中心に大規模なイベントが開かれている「アースデイ(地球の日)」。アースデイ当日の4月22日前後には、世界170カ国以上の国と地域で関連行事が行われるといわれ、エコブームが広がりを見せる日本でも年々関心が高まっている。
代々木公園をメーンに、広域渋谷圏でも多くの関連イベントが開催されるアースデイ東京は昨年、過去最大の12万人を動員。今年は370組以上の企業や団体が参加し、地球温暖化など環境問題に対する関心を呼びかける。
今年のテーマは、「エネルギー」「食」「農」にスポットを当て、消費行動やライフスタイルの変化を促すという「Shift Green(シフト・グリーン)」。今回は、特別ゲストとして「自給自足」生活でも知られる女優の高樹沙耶さんも参加し、実行委員長のC.W.ニコルさんらとともにイベントを盛り上げる。
2日間にわたり展開するのは、ライブや物販、飲食ブースなどの参加型複合イベント。メーンステージで行われる「アースデイ・コンサート」には、THE BOOMの宮沢和史さんがボーカルを務めるバンド「GANGA ZUMBA」や、いとうせいこうさん、シンガーソングライターの白井貴子さんらが登場。高樹さんもゲストトークに参加する。
イベントの中でも人気の飲食コーナー「アースデイキッチン」には、オーガニックレストランなど23店舗が出店。広域渋谷圏からは富ヶ谷のイタリアンレストラン「ライフ」や表参道の「ブラウンライスカフェ&デリ」などがブースを出すほか、話題の築地「カフェ・ド・シンラン」も参加。各店が「地産地消」「旬の食材を使用」などをテーマに「地球に優しい」メニューを提供。恒例の「ディッシュ・リユース・システム」(皿、食器などの再利用)も導入する。
今年はアースデイキッチンの新たな試みとして、同コーナーの「こだわり」を紹介する特設サイト「アースデイキッチン.net」も開設。出店店舗の紹介をはじめ、旬の食材に関するクイズ式のゲームなどを展開。献立に使われた食材の重さや産地を入力すると、料理の「フードマイル」や食材が運ばれる際に発生するCO2排出量が分かるユニークな仕掛けも用意した。サイトは2月26日にα版を開設、3月中旬にも正式オープンし、「食」のライフスタイル改善を呼びかける。
今回アースデイがキーワードにも掲げる「農」が体験できるのは、会場内のさまざまなエリアで展開される物販コーナー。恒例「アースデイマーケット」では旬の野菜などを生産者自らが直販。「ファーマーズガーデン『春』」でも、完全契約栽培の有機野菜やエコ雑貨の生産者が参加し、直接販売を行う。「農」がテーマのイベントではほかに、自給自足の情報をレクチャーするワークショップなども登場する。
会場運営のエネルギーをまかなうのは、使用済みの天ぷら油を利用したリサイクル燃料など。例年通り、メーンステージなどのエネルギーはバイオディーゼルや太陽電池でまかなうほか、アースデイに賛同するユナイテッドアローズ、ベイクルーズグループ、タワーレコードなどの企業各店でも、グリーン電力を導入する予定。
このほか、ユニークな企画では同19日と20日、秋葉原でメードが参加しエコ問題を考える「メイドと一緒に箸から考える環境問題」も初登場。自転車やヘンプ、ヨガなど流行のテーマからエコを訴求する企画も多数登場する。
会見に出席したC.W.ニコルさんは「もう(エコのことで)しゃべるのは疲れた」と冗談を交えながらも、「アースデイは面白い人、変人が集まるから楽しい。未来を信じて無駄をせず、将来は日本のすべての川に鮭が戻って来る環境になれば」と実行することの大切さを訴えた。初参加の高樹さんは、実践する自給自足生活やこの日身に着けていた自身で織ったというコットンストールなどのエピソードを交えながら、「1人1人の『心模様』が地球環境に表れると思う。対処療法ではなく、感謝の気持ちで地球と共存することが重要」と呼びかけた。
アースデイ東京2008では、今年も2日間で計12万人の動員を見込む。
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