東京メトロは1月31日、渋谷-池袋間で建設工事を進める地下鉄「副都心線」の開業日が6月14日になる見通しだと発表した。同31日には同線の公式ホームページも公開、サイト上では開業に向けてカウントダウンも始まった。
開業により、渋谷-池袋間(8.9キロ)は急行11分、各駅停車16分でそれぞれ結ばれる予定。すでに開通している池袋-和光市の既存ラインを合わせると総距離は20.2キロ(うち有楽町線の線路を使用する和光市~小竹向原間は8.3キロ)、運行区間は全16駅となる。
同線は開業と同時に、和光市駅で東武東上線、小竹向原駅で西武有楽町線とそれぞれ直通運転を開始、埼玉県南西部から都心部へのアクセス条件が向上するほか、2012年度をめどに渋谷駅から東急東横線とも相互直通運転を開始する予定で、埼玉広域と神奈川県を1本に結ぶ巨大鉄道網が完成する。
路線内の駅は、建築家・安藤忠雄さんのデザインで「地宙線」をイメージした吹き抜け空間になる新・渋谷駅をはじめ、新宿三丁目駅でも吹き抜け構造を採用。駅構内ではデジタルディスプレーを用いた新案内板やホームドアの設置、エレベーターやエスカレーターの確保など各種設備の充実を図るという。
新・渋谷駅が開業する東口・旧東急文化会館跡地では、東横線との相互直通運転開始に向けて、2012年をめどに東急電鉄が高さ約180メートルの複合高層ビルを建設予定。同線開通で「競合」となる新宿、池袋エリアでもそれぞれ百貨店などの大規模改装計画が進むなど、今後エリア間競争の激化が予想される各地域の取り組みにも注目が集まりそうだ。
副都心線開業で激化するエリア間競争、広域渋谷圏2008年はこう動く(シブヤ経済新聞特集)地下鉄13号線の路線名が「副都心線」に決定-東京メトロ(シブヤ経済新聞)新渋谷駅は「地宙船」をイメージ-安藤忠雄さんデザイン(シブヤ経済新聞)東急電鉄、渋谷・文化会館跡地の再開発計画を発表-2012年完成へ(シブヤ経済新聞)東京メトロ「副都心線」公式ホームページ