東京都は1月18日、渋谷区松濤にある知事公館を売却する方針を明らかにした。
都知事公館は1997年、渋谷・東急「Bunkamura」裏手の高級住宅街の一角に建設。総工費約12億円とされ、当時の故・青島幸男前知事が住居として使っていたが、石原慎太郎知事は1999年の初当選以来、1度も入居していなかった。
売却方針は、同18日に発表された都予算(原案)の中で明らかになったもの。公館のある松濤エリア周辺は第1種低層住居専用地区であることや、賃料の高さなどから賃貸の需要は少ないと判断。職員寮など都関連施設への転換案も検討されたが、改装費用がかさむことなどから、同案の実現にも至らなかった。
都財務局によると、具体的な売却方式や時期については現段階で未定。公共性の高い用途を提示する団体を優先し、買い手が決まらない場合は一般競争入札に踏み切る構え。