国内CGアートの先駆者として知られる現代美術家、中ザワヒデキさんの初期作品から現在の作品を紹介する企画展「中ザワヒデキの全貌 -記号と色彩の絵画-」が12月28日より、Bunkamuraギャラリー(渋谷区道玄坂2、TEL 03-3477-9174)で開催される。
中ザワさんは1963年、新潟県生まれ。1980年代アクリル画で色彩、質感を探求し、90年代に入ると初期のコンピューター・グラフィックス(CG)にポップ感覚を取り入れたCGペインティングを数多く発表。その表現が「バカCG」と呼ばれ話題を集める。1996年にはピクセルを2次元から3次元の立体画素へ拡張した作品を発表し、コンピューター・モデリングの新体系を発明するとともに、同体系をもとに日米で特許を取得、「芸術特許」「特許証券」などの美術作品を誕生させるなど、先鋭的な活動を続けてきた。
同28日から始まる個展では、初期アクリル絵画から現在まで一貫して「色彩絵画」を追及し、国内外に活躍の場を広げてきた中ザワさんのこれまでの作品を一堂に展示、その活動内容に迫る。「バカCG」以前の1980年代アクリル絵画群をはじめ、自身の頭に電極を取り付けて描く「脳波ドローイング」、三原色を混ぜてできる灰色から着想を得た「脳内混色絵画」シリーズなど近年の作品も展示する。
入場無料。1月7日まで(元旦は休廊)。