輸送トラックの荷台用ほろなどを再利用し作られるバッグが自転車利用者らの間で親しまれているスイスのバッグブランド「FREITAG(フライターグ)」は、国立競技場で開かれた複合デザインイベント「デザインタイド」(11月4日で閉幕)に出展し、トラック1台を使った大規模なエキジビションを展開した。
フライターグは、共にデザイナーのマーカスとダニエル・フライターグ兄弟によって1993年に創業し、トラックのほろや自転車のインナーチューブ、車のシートベルトなどを使ったユニークな製品で既存のバッグ業界に新風を送り込んだ。日本ではジック・ジャパン(横須賀市)が総輸入販売元を務め、デザインタイドへの出展を果たした。
メーン会場の国立競技場前に出現したのは、後方に入り口を設けた巨大輸送トラック。トラックの中には新作バッグをはじめ、今年のデザインタイドのメーンテーマ「PLAY」から着想を得たミニチュアトラックによるゲーム空間も。一般公募で募ったデザインワークを実際にスイスで運行するトラックのほろに採用する「DESIGN-A-TRUCKコンテスト」の概要も明らかにした。
同コンテストは世界共通で実施するもので、選ばれたデザインはフライターグの長年のパートナー企業でもあるスイスの輸送会社「PLANZER(プランツァー)」での採用が決まっている。優勝者のデザインをあしらったほろは、採用後5年間トラックとともに欧州各国を経由し、その後各パーツに裁ち落とされ「スペシャル・エディション」としてフライターグ製品に生まれ変わる仕組み。
日本輸入販売元のジック・ジャパンでセールス&マーケティングを手がける管家明彦さんは「近年注目されているエコ商品としてだけでなく、フライターグ本来の『遊び心』も知ってもらえたらと思った」と出展の経緯を話したほか、コンテストについては「とても楽しみなプロジェクト。日本人にも採用のチャンスは十分ある」と応募を呼びかけていた。作品はPDFファイル限定で2008年1月31日まで応募を受け付ける(宛先は「contest@freitag.ch」)。