セックス・ピストルズと並び70年代パンク・ブームで一世を風靡した米人気バンド「ラモーンズ」の軌跡と、今も受け継がれる「魂」をドキュメンタリーで綴る話題作「TOO TOUGH TO DIE」(配給=ミラクルヴォイス)が9月22日より、「シネセゾン渋谷」(渋谷区道玄坂2、TEL 03-3770-1721)でレイトショー公開される。
1974年に結成され、メンバー全員が「ラモーン」と名乗る同バンドは、高速、爆音でかき鳴らす楽曲と独自のファッションで「パンクの基礎」を築く。1996年の解散後も支持を集め、後のバンドに与えた影響も大きい。2004年ハリウッドで行われたトリビュートライブには、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなど豪華メンバーが集結、不動の人気を目せつけるものとなった。
同作では、トリビュートライブの映像を中心に、ラモーンズを慕うミュージシャンや関係者のインタビューを交えながら、バンドのルーツを探る。ライブ開催当時、オリジナルメンバーでギタリストのジョニー・ラモーンさんは、がんのためLAの病院で闘病中だった。作品では、ライブに参加できず同ライブ開催からわずか3日後に亡くなったジョニーさんと、ジョニーさんを励ますミュージシャン仲間との温かい交流も見どころとなっている。
出演者は、「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」や当日司会を務めたロブ・ゾンビさん、パンクバンド「ランシド」のティム・アームストロングさん、LAパンクの重鎮「X」など。監督は、ラモーンズの初代マネージャーの娘で、スチールカメラマンとしても活躍するマンディ・スタイン。
公開を記念し、シネセゾン渋谷では同15日に先行オールナイトイベントを開催。同作のほか、ラモーンズ出演の映画「ロックンロール・ハイスクール」(1979年)や秘蔵ライブ映像などを上映する。日本人ガールズバンド「少年ナイフ」もゲスト参加。料金は3,000円(自由席・整理番号制)。
渋谷エリアでは現在、「シアターN渋谷」(渋谷区桜丘町)、「アミューズCQN」(渋谷1)でそれぞれ公開中の音楽ドキュメンタリー「PUNK’S NOT DEAD」(スーザン・ダイナー監督)、「LONDON CALLING」(ジュリアン・テンプル監督)と連動し、3館合同のスタンプラリー企画も展開している。
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